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ワールド・マジック・カップ2012 トップ5、もとい7カード

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 第一回ワールド・マジック・カップは盛大で、重大な週末となりました。大きすぎてトップ5に収まり切らないほどです。そこで、みなさんのお楽しみと私たちの冷静な判断のため、歴史の第一歩となる週末を象徴する7枚をお送りします。



7位 《墨蛾の生息地

 《墨蛾の生息地》のように複数のフォーマットで際立った役回りをする土地は久しぶりのことです。クロアチアの中心選手が操る極めて強力な感染デッキで、《墨蛾の生息地》はこのデッキが持ち得るド派手な強化呪文をすべて身にまとい、回避能力持ちの脅威の役割を果たしました。ランプ系のデッキでは《ケッシグの狼の地》との組み合わせが見られ、空から急襲しゲームを終わらせる《火の玉》のような動きをしています。親和あるいはロボットなどと呼ばれるこの名前が一定しないデッキでも、毒持ちで、機械的で、空飛ぶ土地ロボットが、手近にある《頭蓋囲い》をまとい、いとも簡単に鮮やかな別の勝ち筋を担います。《墨蛾の生息地》が見られるデッキでは、生息地がもたらす別の勝ち筋(感染デッキでは主な勝ち筋)がたびたび意外なところから勝利をくれるのです。クロアチアの超強力デッキで見られるように、《昆虫の逸脱者》という名前ではない飛行持ちがほとんどいないフィールドでは回避能力が非常に重要で、そこがスタンダード・ラウンドを壊滅させた主な理由なのです。



6位 《血の芸術家

 この週末、ふたつの0/1クリーチャー(訳注:ここで指すうちのひとつは0/1でない可能性があります。後述参照。)のうち片方が大きなインパクトを与えました。《血の芸術家》はこぢんまりとした中に信じられない力を秘めた、見た目以上に強力なカードです。スタンダード環境は、《秘密を掘り下げる者》や大量のマナ・クリーチャーに対処する備えを持たなくてはならず、タフネス1のクリーチャーを除去する手段に溢れています。《血の芸術家》が与えるクリーチャーが死亡したときに有用な効果は、そのカードが強力だと判断するには副次的な理由にすぎません。たとえ1ターンでも持ちこたえれば、本当の判断が見えてきます。今回のイベントにおいてスタンダードで成功しているゾンビ・デッキは、《血の芸術家》でなければ不可能だったゲームを取り、《血の芸術家》に大きく依存していました。《血の芸術家》は《神の怒り》のようなカードの強さを弱めてくれます。ゲーム終盤の戦闘を対戦相手にとって『キャッチ=22』的な出口のないものに変えます。《秘密を掘り下げる者》デッキやランプ系デッキのように、クリーチャーが処理されるのが前提のデッキを懲らしめます。要するに、ゾンビ・デッキのようなアグレッシブなデッキが望むことを全てやってのけるのです……害のないように見えるこぢんまりとしたものの中に全てが入っているのです。

(編訳注:『キャッチ=22』はジョーゼフ・ヘラーの小説。ジレンマ的状況を指す言葉として用いられる)



5位 《任務に縛られた死者

 無害な0/1クリーチャー(訳注:《任務に縛られた死者》は実際には0/2)がこの週末のトップ・カードのひとつだって? そうです、私たちは今大会のいぶし銀な0/1クリーチャーを気に入っていて、《任務に縛られた死者》は2チームで運命的な居場所を得ました。チーム・スコットランドは全てのパックに1枚ずつこの賛美持ちの0/1が入っていました。そのおかげで爆発的なスタートを切ることが可能になり、スティーブン・マーレイ/ Stephen Murrayが《苛まれし魂》と《怨恨》と共に6枚全てを使って小さなテーマ・デッキのように楽しみ、スコットランドに3−0という結果をもたらしました。

 ハンガリーはスコットランドの結果に感謝していました。スコットランドが実に手際よくハンガリーを撃破する一方で、ハンガリーに順位が近いライバルも倒し、ハンガリーは高いシードのおかげで上位争いにいられました。そしてハンガリーは彼らをトップ4へと導く構築戦へと進んだのです。



4位 《瞬唱の魔道士

 最近は、いたるところで姿を見せる青いウィザードを含めずにトップ・カードの特集記事を書くのは難しくなっています。なぜなら、そう、どこにでもいるからです。スタンダードの《秘密を掘り下げる者》デッキでも、モダンでも見られます(《秘密を掘り下げる者》デッキであってもそうでなくても)。そしてこの武器を選んだのは新たなスーパースター、台湾のクオ・ツーチン/Tzu-Ching Kuoの青白デッキでした。《瞬唱の魔道士》がポーランドとの準決勝で勝負を決める戦いに彼を勝利させたのです。《瞬唱の魔道士》が見られないフォーマットが、このカードが含まれるはずのブロック構築だけだ、というのは興味深いところです。



3位 《精神刻み

 基本セット2013チーム・シールドは、この週末まではまったく研究されていないフォーマットで、多くのプレイヤーが予想されるものを把握していませんでした。彼らが気づいたことは、これまで経験したものと比べて、同一のコモンを多く使うことにより上手くいくフォーマットだ、ということでした。12パックをすべて開けると同じカードが5枚、というのも珍しくなく、5枚の《精神刻み》を得たチームUSAはチーム・シールドではこの上なく典型的に恵まれたチームでした。アメリカ・チームはデッキが回るのか半信半疑でしたが、ブライアン・キブラー/ Brian Kiblerがこのデッキを操りカメラの前でパウロ・ヴィター・ダモ・ダ・ロサ/ Paulo Vitor Damo da Rosaに勝利し、本当に良いものであることを実証しました。



2位 《怨恨

 今週末にこのカードが見られなかったところがありますか? この強力な緑のエンチャントは金曜午前中のドラフト部門で大量に見られ、午後には毒デッキをトップまで押し上げ、チーム構築戦でもクロアチアを上位に留めています。数は少ないものの、しっかりと結果を残した緑単デッキのリストにも見られ、まばたきすると見逃してしまうようなクロアチアの毒デッキにも見られました。このエンチャントがどれだけ良いものかは、再録されたその日にみんな理解しましたが、この調子なら、これから長い間私たちは緑のどのデッキにもこのカードを見ることになるでしょう。



1位 《忌むべき者のかがり火

 もうとっくにアメリカ・チームからも言うことのないこのカードに、何を言うことがあるでしょう? ブロック構築を完全に支配――トップ8の試合でも無数のジャンド同型で《忌むべき者のかがり火》が灯りました――しているほか、スタンダードでランプ系のデッキやナヤ殻を使ったプレイヤーの大多数がこのカードを4枚採用していました。アメリカ・チームはすぐにこのカードを忘れることはないでしょう。後にチャンピオンとなる台湾がこの赤い奇跡をトップデッキし、アメリカを打ち破ってトップ16確実な位置から追い出し、チャンピオンへの奇跡的な道を描いたのですから。




(Tr.Tetsuya Yabuki)

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