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国別対抗戦ラウンド 3: 日本代表 vs. フランス代表

 


佐々木佑介(仙台)が挑むのはPT大阪Top 8、欧州選手権準優勝と今季大活躍の伊達男であるChristoph Haim
 神風を思わせるレアパワーの後押しなどもあって、日本勢はここまで 2 連勝。とうとうプロツアーシーンを席巻するフランス代表チームとの対戦というポジションにまで駆け上がってきたのだった。Sylvain Lauriol、Florent Lefranc、Christoph Haim という重厚な布陣を前に、大和魂をみせつけることができるだろうか?

 念のために説明を加えておくと、Lauriol と Haim はプロツアー大阪の決勝ラウンドを占拠したフランス四人衆のメンバーであり、中でも Haim は欧州選手権準優勝まで果たしている今季絶好調のプレイヤーである。今シーズンのツアーを席巻しているのがフランス勢であり、そのフランス選手権を勝ち抜いてきた 3 人が強くないわけがない。

まさしく日本勢にとっては正念場となりそうな一戦だ。

■Drafting

 意外な光景がそこには繰り広げられていた。
 
 仲間割れ...というほどのことではないが、ピックの内容を巡って Lauriol と Haim のツインタワーの間で何度も衝突が起こったのだ。結局...

Lauriol :《ミラーリ/Mirari》をキーとした赤黒スペルデッキで。クリーチャーは《熟達の戦士ジェスカ/Jeska, Warrior Adept》や《ラクァタスのチャンピオン/Laquatus's Champion》などのパワーカードを中心にわずか 7 枚。Ace Deck

Florent Lefranc: オーソドックスな青白。爆弾カードは《復讐に燃えた夢/Vengeful Dreams》くらい。

Christoph Haim: 2 体ずつ投入された《野生の雑種犬/Wild Mongrel》と《寄生牙のドレイク/Wormfang Drake》が印象的な青緑タッチ赤。タッチされているのは 2 枚の《秘儀の教示/Arcane Teachings》。

 対する日本勢はというと、基本的な戦術は一貫して「ほとんど決めウチ」。

三津家: 2 枚の《ボールシャンの協力者/Balshan Collaborator》と《影魔道士の浸透者/Shadowmage Infiltrator》が印象的な青黒ビートダウン。

小野田:オーソドックスな赤緑ビートダウン。

佐々木:《玉虫色の天使/Iridescent Angel》入りの青白で、《ミラーリの目覚め/Mirari's Wake》のためにタッチ緑

 と、各自が得意とするデッキタイプを念頭にドラフトしたのだった。

■三津家和彦 vs. Sylvain Lauriol

Game 1


日仏頂上決戦となったSylvain Lauriol vs. 三津家和彦
大将対決、一戦目は Lauriol の一人舞台となった。

 《ミラーリ/Mirari》環境下でコピーされた Sylvain Lauriol の《無垢の血/Innocent Blood》が面白いように決まる。《屍肉ワーム/Carrion Wurm》も《ボールシャンの協力者/Balshan Collaborator》も何も出来ないままにたった一枚のソーサリースペルによって葬られてしまうのだ。

 蛇足かもしれないが、これは日本では「赤黒ベナ」という異名もとる赤黒除去満載デッキで、オデッセイブロックのリミテッドでは確立されたデッキタイプの一つである。このカテゴリーのデッキと《ミラーリ/Mirari》が織り成すシナジーはたしかに驚異的である。《炎の稲妻/Firebolt》のような強力なスペルはもとより、《無垢の血/Innocent Blood》のようなスペルの威力はまさしく倍増する。《無政府主義者/Anarchist》の価値も通常では考えられないほどのものとなる。

さらなる余談となってしまうが、「赤黒ベナ」の「ベナ」とは Chris Benafel のことである。オデッセイ発売直後のかなり早い段階から Benafel がこのタイプのコンセプト・デッキを作り上げて活躍していたわけなのだが、それを目撃した藤田剛史が感銘を受けて日本に持ちかえって伝播したというわけである。

 ともかく、三津家のクリーチャー陣を文字通り根こそぎにした Lauriol は《燃えさしの火弾/Ember Shot》などを本体に叩き込みはじめた。そして、手札に《ラクァタスのチャンピオン/Laquatus's Champion》を温存したままで余裕の勝利をおさめてみせるのだった。

Sylvain Lauriol leads 1-0

■佐々木佑介 vs. Christoph Haim

Game 1

 《ミラーリ》の魔力に三津家が蹂躙されてしまったころ、「青白マニア」こと佐々木も苦悶の表情をうかべながら首をひねっていた。

 地上戦線はとめた。しかし、《秘儀の教示/Arcane Teachings》がエンチャントされた《空翼のエイヴン/Skywing Aven》がまったくどうにもならない状況だったのだ。

 しかし、佐々木がいくら長考したところで、Lauriol の優位は決して揺るがなかった。揺るがないどころか、次のターンに佐々木を待っていたのは...《抵抗の誇示/Flash of Defiance》だったのだ!!

 「白と緑のクリーチャーはブロックに参加できなくなる」というこのスペルを打たれた佐々木は、何度もそのカードテキストを確認してから投了を宣言した。地上に堅固な防御線を構築していたはずのクリーチャーたちは...そう、すべからく白かったのだ。

Christoph Haim leads 1-0

■小野田倫久 vs. Florent Lefranc 


小野田倫久は Florent Lefranc をあっさりと下し、その成長ぶりを見せ付けてくれた
 今年度の日本代表における小野田倫久の役割、それはまさしくエースで四番そのものだろう。ここまでの個人戦績が 2 戦 2 勝で、ドラフトを統括しているのも高校三年生にしてベテランの風格ただよう彼だった。海外遠征自体がはじめてであるというチームメイトたちを文字通りに牽引してみせている。

 得意の赤緑を担当している小野田は、この 3 回戦目でも絶好調そのものだった。どのくらい絶好調だったかというと...

観戦取材する間もなく 2-0 で勝利。

小野田いわく「ドラフトの段階で負ける気しなかったしね」

まさしくあっという間の快進撃だったわけだが、この小野田の快勝によって二人のパートナーたちもだいぶ元気付けられたようだ。「残された二人のうちのどちらかが勝てればいい」というリードが、精神的に彼らを大分楽にしてくれたのではないだろうか。

ともあれ、勝ち星を計算できるプレイヤーであるということは頼もしい限りだ。

小野田倫久 2-0 Florent Lefranc

■三津家 vs. Lauriol

Game 2

 小野田の奮戦に答えるべく、日本王者三津家も奮起。どのあたりが奮起していたかというと、ドローの内容が凄い凄い。

 《催眠の悪鬼/Mesmeric Fiend》で《炎の稲妻/Firebolt》を除去しつつ、さっそくフィンケル様こと《影魔道士の浸透者/Shadowmage Infiltrator》を召喚。Lauriol も《熟達の戦士ジェスカ/Jeska, Warrior Adept》で《悪鬼》を Ping した上での《無垢の血/Innocent Blood》キャスト...という二段構えでの除去を試みたのだが...

 《血》を《被覆/Envelop》でカウンターし、《ジェスカ》を《毒の臭い/Toxic Stench》で除去!

と一連の攻防を綺麗に捌いてみせた。

 そうなると、クリーチャー数の極端に少ない Lauriol のデッキの前では《影魔道士の浸透者/Shadowmage Infiltrator》はやりたい放題。

 三津家は手札を減らすことなく《不浄/Filth》、《ボールシャンの協力者/Balshan Collaborator》といったアタッカー陣を展開し、緒戦が嘘のような快勝となった。

三津家和彦 1-1 Sylvain Lauriol

Game 3

 スイッチの入ってしまった三津家、怒涛の攻めはとまらない。

 最速パターン、5 ターン目に召喚した《屍肉ワーム/Carrion Wurm》がすさまじい勢いでダメージをたたき出していくのだ。

 不思議なもので、Sylvain Lauriol のドローは好対照にボロボロのボロクソ。
 ともあれ、開始 5 分とたたないうちに三津家和彦がこのゲームの勝者となったのだった。

「あいつ、勢いついちゃうと...とめられないんですよねぇ」

 ...と中島主税が日本選手権決勝ラウンドを観戦しながらつぶやいていたのを思い出さずにはいられない筆者であった。

三津家和彦 2-1 Sylvain Lauriol

Final Result:日本代表 wins

...あれよあれよと3 連勝。



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