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ラウンド 18: David Humpherys vs Tom Van de Logt

 

 決勝進出を賭けた大一番。一昨年の世界選手権ベスト8、昨年優勝者と世界選手権で異様な強さを誇る Tom 。対するはマジック界最高の頭脳の持ち主と噂される YMG の David 。Tom が王道を行く黒コントロールを、David は青緑の高速ウイニー形態。プロツアー大阪の決勝を思わせる勝負だ。

 試合前、デッキチェックが行われる。最初はにこやかに会話を交わしていた二人だが、時が経つにつれ、緊張感が二人を支配する。どちらかといえば、落ち着きなく細かく動く Tom、動かずどっしりと構える David。

 デッキチェックが無事終了。では、二人の美技を楽しむとしよう。

Game 1

 土地六枚、《魔性の教示者/Diabolic Tutor(OD)》一枚というさすがに勘弁な手札をマリガンする Tom。David は問題無く初手で発進。

 David は二連続の《留意/Mental Note(JU)》続けて何がくるかと思いきや、またもや留意。早くもスレッショルドを果たす。しかもそこから《入念な研究/Careful Study(OD)》、一体何がしたいのか良く解らないぐらいの掘りっぷり。

 たんたたたんと土地を置きながら、それを見ていた Tom。四枚土地を並べたところで《魔性の教示者/Diabolic Tutor(OD)》。手札に土地が多い Tom 、選択肢をしばらく考えるが、まだ場に生物が出ていないこともあり、ここは黒コン定番の《精神ヘドロ/Mind Sludge(TO)》を選択する。

 その返しで David は《野生の雑種犬/Wild Mongrel(OD)》、《敏捷なマングース/Nimble Mongoose(OD)》とようやく生物を召喚する。

 待ち構えていた《無垢の血/Innocent Blood(OD)》と《チェイナーの布告/Chainer's Edict(TO)》が直ぐにこの二匹を除去する。

 続けて、David は...何も動かず。いったいどんな手札?

 それはすぐに明らかになる。Tom のヘドロが炸裂。既に六枚の土地が並んでいるにも関わらず、手札には土地二枚と《霊気の噴出/AEther Burst(OD)》が一枚。なるほど動けないわけだ。

 だが、ここから David の引きが強い。もともと土地の少ないデッキ。これだけ土地を引いてしまえばライブラリーの濃さは満点。引き当てた《不可思議/Wonder(JU)》を出しながら、すぐさま《行き詰まり/Standstill(OD)》で封を施す。

 まだライフに余裕のあるというか、全く削られていなかった Tom はここでしばらく静観。なにかしら有利に動けるまで耐える構え。

 しばらく殴られてから、Tom がついに動く。《ミラーリ/Mirari(OD)》。既に《陰謀団の貴重品室/Cabal Coffers(TO)》と八枚の沼が並びマナには事欠かない。そしてそのアドバンテージ能力をいきなりみせつける。

 まずは《腐臭の地/Rancid Earth(TO)》で島を二枚。
 続けて《汚れた契約/Tainted Pact(OD)》で更なる手札を二枚補充。

 入手したカードは、腐臭の地・無垢の血。既に二枚の島を破壊されている David の前に並ぶは、島一枚と森が三枚。脅威の土地破壊。更に、今入手したばかりの無垢の血が不可思議を墓地へ。

 封印の恩恵で手札を増やした David は、雑種犬を。スレッショルドを果たした腐臭の地が二度発動すると、手札から《ワームの咆哮/Roar of the Wurm(OD)》を捨て犬をパンプさせる。ならばと、フラッシュバックのチェイナーがこれを処理。

 David は次のターン動かず。Tom は相手の三枚の手札めがけて、引いてきたヘドロをツモ切り気味に。と、なんと三枚中二枚がワラ。だが、すぐにミラーリの恩恵を受けたチェイナーがこれを。あまりに出すぎたマナを使うことが出来ず、一点マナバーン。 Tom 9。

 攻撃手段を失った David は墓地から竜を誘うが、すぐに Tom の《もぎとり/Mutilate(TO)》で成仏。だが、実はこれが Tom の手札に残っていた最後の除去。ガソリンがなければミラーリもただの珠。

 その気配を掴みとったのだろうか。David は《セファリッドの円形競技場/Cephalid Coliseum(OD)》を起動させ必死にカードを探す。ここが勝負とばかりに。そしてデッキもそれに答え、彼に《熊人間/Werebear(OD)》を。最初ただひたすらに使用した留意と研究により、墓地の枚数は既によく解らないぐらい増えている。4/4 の刺客が Tom を狙う。

 残されたライフは僅か 9。渾身のドロー...

 沼。ぐわしと熊の拳がうなり、残りライフ 5。更に上空からは不可思議が。残された猶予は僅か一ターン。引けるカードは唯一枚。

 せーの。てい!

 《もぎとり/Mutilate(TO)》!

 あまりにも劇的な一枚。やったよ父さんという魅惑の表情を Tom が浮かべれば、そりゃないぜセニョールな David。だが、Tom の残りライフは少なく、今後出される全ての生物を処理しなければならない点に変わりは無い。

 Tom は腹をくくる、いや開始前からくくり終わっている。ミラーリを起動し、腐臭の地で David に残された唯一の島と、森を破壊する。一枚毎に臭気が二人を襲い、そのライフを抉る。Tom 3。


David Humpherys 「現在、世界一周中」
 0 と 1 の差。

 David が攻撃手段を見出せない間に、Tom が引いたカードとは。再びがしゃりとミラーリの起動音。ターゲットは二枚の森。そう、再び土地に瘴気が渦巻き、その破壊臭が体を蝕む。

 Tom に残されたライフは僅か 1。David に残された土地は僅か《ケンタウルスの庭園/Centaur Garden(OD)》一枚っきり。

 だが、《敏捷なマングース/Nimble Mongoose(OD)》《日を浴びるルートワラ/Basking Rootwalla(TO)》と八体の一マナ生物が導入されている青緑。こんなものでは、まだ。まだ終わらんよ。

 だが、《魔性の教示者/Diabolic Tutor(OD)》を引かれては。

 David 0 - Tom 1

Game 2

 極度の速攻デッキにも関わらず、一戦目で異様なゲーム展開をせざるをえなかった David。今度こそデッキ本来の速度で展開しイーブンにしたいところだが、その初手やいかに。

 また、生物が一体も無いよ!

 一方の Tom は一戦目よりも上出来な初手。さすがは世界選手権男。

 3 ターン目の腐臭の地は、待ち構えていた《被覆/Envelop(JU)》によってあえなく消沈。だが、4 ターン目にも関わらず、未だ David は一匹たりとも生物を場に出せていない。

 次なる教示者には、再び被覆。

 ここでやっと。本当にやっと David が動く。雑種犬からインスタントスペルをほとんど持たない黒コンに対して、抜群の威力を持つ《行き詰まり/Standstill(OD)》。

 だが、ただ殴られているわけにいかない Tom は、すぐさまチェイナーを使用。続けて《ナントゥーコの影/Nantuko Shade(TO)》を召喚し、除去能力の無い青緑に対し圧力をかけ始める。黒コントロールでの影は凄まじい力を誇り、二桁程度の攻撃力に達するのも、土地次第では余裕。

 犬こそ除去されたものの、先の行き詰まりが、David に次の攻撃手段をもたらす。二体の熊。既にスレッショルドも完了しており、場には二枚の《ケンタウルスの庭園/Centaur Garden(OD)》が並ぶ。一度の攻撃で14点もの可能性を秘める猛獣ブラザーズ。

 対処手段が無い Tom は教示者を使用し、貴重品室をもってくる。が、二体の熊に殴られた後、更なる行き詰まりを張られてしまうと、もうどうにもこうにも。

 二人は、物凄い勢いでシャッフルを。引き分けではベスト8に届かず、残された時間は少ない。

 David 1 - Tom 1

Game 3


前年度王者 Tom Van de Logt
 この二人にあるまじきペースでゲームが進む。

 Tom が影を召喚すると、David は犬を。

 土地を4枚並べた Tom が始めて攻撃。David 18、ここで Tom は《顔なしの解体者/Faceless Butcher(TO)》を使用し犬を消し去る、残り時間を考えビートダウンの構え。David はレスポンスでワラを召喚。

 このワラが殴りかかり Tom 19、そして出てくる《幻影のケンタウロス/Phantom Centaur(JU)》。鳴り始まるは、タイムクロックの鐘の音。

 土地が止まった Tom 。他に手段も無く、とりあえず次なる顔無しでワラに退場願う。

 数が減ってしまっては、無垢やチェイナーといったカードの餌食だ。勿論それを理解している David はここで犬をばばんと連打。もぎ取りがあれば一掃されるが、それは Tom 側の生物も同じ運命、ならば顔なしに隠れた二体が魔空間より戻ってくるわけで。

 その間にも脅威のプロテクション能力を持った幻影が殴りかかる。Tom 14。

 未だ道を見出せない Tom 。とりあえず影で攻撃。David 15。攻撃後に、複数ある選択肢の中からヘドロに夢を託す。だが、これはあまりに悠長すぎた。次に幻影に殴られるとライフは 9、その後にもぎ取りを使用しても顔無しが隔離していた犬とワラに殴られる。つまり幻影に二度殴られライフを 4 に減らしてしまうとほぼ負けが確定するわけだ。

 ヘドロで手札こそ失ったものの、だからどうした場があるさの David は幻影で攻撃。勿論二匹の犬は攻撃を行わない。下手に攻撃し相手の顔無しが死ぬようだと、戻った自分の生物がもぎ取りに巻き込まれてしまうからだ。彼等には、今は生きていてもらわねば。
Tom のライフが 9 へと。

 苦し紛れに教示者を使ってはみたが。
 残された唯一つの答えは、最後の握手のみ。

 David 2 - Tom 1

David Humpherys
UG
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Main Deck

60 cards

Centaur Garden
Cephalid Coliseum
Forest
10  Island

22 lands


Basking Rootwalla
Nimble Mangoose
Werebear
Wild Mongrel
Wonder

20 creatures
AEther Burst
Careful Study
Mental Note
Roar of the Wurm
Standstill

18 other spells
Worlds 2002 (OBC): Mono Black Control
Tom Van de Logt
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Main Deck

60 cards

Cabal Coffers
22  Swamp

26 lands


Grotesque Hybrid
Nantuko Shade

4 creatures
Chainer's Edict
Diabolic Tutor
Haunting Echoes
Innocent Blood
Mind Sludge
Mirari
Mutilate
Rancid Earth
Skeletal Scrying
Tainted Pact

30 other spells


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