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Top 8 Profile:田中久也

 

田中久也というプレイヤーにとって、この2002-2003シーズンは忘れ得ぬものとなったに違いない。プロツアー・シカゴでは日本勢最上位となる13位入賞を果たし、グランプリ・京都でも準優勝。これによって全国区のリミテッダーとして一躍名を馳せることができたからだ。そして今、彼はその肩書きに「日本王者」という新たな一項を付け加えようとしている。

・理論派の勝負師

今季絶好調の田中のプレイスタイルは、彼本人にいわせてしまうと「直感型」ということらしい。瞬間のひらめきで行動していること多々ということで、たとえばスタンダードでサイクリング・デッキと戦ったときのエピソードなどは実に興味深いものだった。

土地破壊とゴブリンによるビートダウンとをコンセプトとしたメタデッキ、「ポンザ2003」をプレイしていた彼にとって、クリーチャーコントロールを売り物とするサイクリング・デッキは決してくみしやすい相手ではなかった。そして、田中の7枚のオープニングハンドにはたった一枚の土地しか含まれていなかったのだ。ちなみに、一本目も二本目も同じような状況の初手となってしまう。

…そして、ここで田中久也は二回ともノータイムでの初手キープを選択した。重要なのは、「ノータイムで」というところだろう。

彼は「行くしかないという直感」に素直に従ったのだそうだ。もっとも、あとあと考えてみれば「結局、サイクリング相手に一枚でもカードを減らしてしまうことの方が大きいリスクだから」という彼の理論が根底にあったからこその決断だったかもしれないが、現場では「大きな決断を迫られたときは直感に従って行動すべし」という勝負師の血に従っただけにすぎない。

マジックというゲームと正面から向き合って、とことん理詰めで挑む理論派の田中。しかし、テーブルについたときの彼は熱血漢の勝負師そのものなのだという。もちろん、それが裏目に出てしまって反省することも多いというが、今大会の田中の勝負勘は冴えに冴えわたっている。

・誤算

「とどちゃま」と仲間たちに愛される田中久也はリミテッダーとして売り出したわけで、やはり彼自身が「ロチェスターで全勝した上での決勝進出」というのを大きく意識していたそうだ。…しかし、リミテッドで4勝2敗、スタンダード5勝1敗というのが彼の12回戦の星取り内容での決勝進出である。

田中は「スカージ参入後のフォーマットに関しては青が強いという確信」をもっていた。しかし、彼がファーストドラフトで彼がドラフトしたのは黒緑ビートダウンだった。「上の二人がやっていない色をメインカラーにする」という彼の中でのロチェスター大原則があり、それに従った結果なのだ。結局、青をやれなかったものの…田中はここでは危うげなく三連勝を飾ることが出来た。

しかし、続くセカンド・ロチェスターが問題だった。森勝洋、平林和哉、高桑祥広といった「青の強さを知る青使い」たちと並びの席でのドラフトとなり、一番上に位置した平林が青をはじめた段階で森と高桑が青を回避したため、結局田中が青をやることとなった。「上の二人がやっていない色をメインカラーにする」のが大原則だからだ。

そして、彼自身が「なんとも嫌な、変な流れでした」と語るように、ここでの田中は歯車がかみあわず、1勝2敗という芳しくない結果になってしまった。

かくて、得意とするリミテッドを終えた段階で田中久也は崖っぷちの3敗ラインまで追い落とされてしまった。正直なところ、これは計算外だった。

・Ponza 2003

結局、危地に立たされた彼を救ってくれたのは「勝負師」としての彼ではなく「理論派」として積み重ねてきた彼の研鑽ということになった。すなわち、「デッキ勝ち」である。

遊宝洞の仲間や有田隆一の助言を得て、田中は現在のスタンダードフォーマットを次のように分析していた。それは、「Wake、クレリック、サイカトグこそが仮想敵」というもので、それに勝つためのメタデッキとして彼は古のポンザスタイルを選んでいた。最初にデザインした土地破壊デッキではクレリックデッキへの勝率がよくなかったが、これをゴブリン・ビートダウンと結びつけたことで問題は解消されたのだ。

予想していたほどクレリックが選手権に存在せず、負け組と想定していたステロイドが多かったのは誤算だったが、それでも「Wakeに負けず、サイカトグにも分が悪くない」というポンザにはメタデッキとしての確かな強さがあった。

・ベスト 8 展望

今回の日本選手権で、リミテッド一辺倒でなくデッキビルダーとしても十分に通用するオールラウンド・プレイヤーであることを証明して見せた田中。今回のジグザグ・フォーマットが「どちらのフォーマットでも戦えるプレイヤーのために」採用されたそうだから、そうなると、田中久也はいまや有力な優勝候補であることに間違いないだろう。

Hisaya Tanaka
2003 Japan Nationals Standard deck (8th in Swiss)
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Main Deck

60 cards

Barbarian Ring
11  Mountain
Petrified Field
Wooded Foothills

21 lands


Blistering Firecat
Goblin Piledriver
Goblin Sledder
Goblin Taskmaster
Grim Lavamancer
Sparksmith

21 creatures
Firebolt
Pillage
Stone Rain
Violent Eruption
Volcanic Hammer

18 other spells



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