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1st Rochester Analysis:Pod7

 

今年の日本選手権は初日スタンダード3ラウンド終了後にロチェスターが行われる。つまり、例年と違い少なくともスタンダードでは同レベルのプレイヤー同士がリミテッドで卓を囲むことになるのだ。

真木・東野・藤田(修)。日本を代表するプレイヤーが同じ卓についた。
練習段階で青白で行くと表明していた真木のドラフトはどうなるのか?
ここでは真木を中心に卓内のドラフトについて検証していきたい。

ちなみにこの環境のドラフト、《火花鍛冶/Sparksmith》や《溶岩使いの技/Lavamancer's Skill》が幅を利かせていた一昔前に比べて格段に黒が強くなったこと。代わりにスカージで緑と赤に見るものが無いことなどがあいまって、青白ソルジャー、白黒クレリック、緑黒フィアーといったデッキが有力候補として上げられる。

◆卓配置

1.藤田修(DCI日本ランキング上位75位)
2.望月勇希(東海地区代表)
3.東野将幸(DCI日本ランキング上位75位)
4.真木孝一郎(DCI日本ランキング上位75位)
5.畠弥峰(関東地区代表)
6.藤野健治郎(九州地区代表)
7.西村徳仁(DCI日本ランキング上位75位)
8.加藤康之(近畿地区代表)

◆1st pack Onslaught

注目のオンスロート1パック目、1番卓に着いた藤田は強力なレア、《ゴブリンの名手/Goblin Sharpshooter》を引き当てる。以後、

2.望月 《平和な心/Pacifism
3.東野 《陽光の突風/Solar Blast
4.真木 《骨を組む者/Boneknitter
5.畠  《うなるアンドラック/Snarling Undorak
6.藤野 《ワイアウッドのエルフ/Wirewood Elf
7.西村 《金切り声のノスリ/Screeching Buzzard
8.加藤 《突進する石背獣/Charging Slateback

とそれぞれが色の配置を分ける。最初の段階では1色目の主張のみであり、2色目が決まるまではこのピックは流動的なものであるといえる。今後のパックの展開次第でどのようになっていくかわからない。

なお、6番卓の藤野が畠にかぶせるように緑を取っている。通常ロチェスターでは両隣と協調してピックを進めるため、上の人と同じ色を取ることは無いが、緑と青に関してはレギオンで上になるほうが有利なため、わざとオンスロートで下から色をかぶせることも考えられる。

青白をやるといっていた真木であるが、早くもその目論見は崩れたのか?それとも白黒クレリックをにらみつつ青白主張を展開するのかが見ものである。

2パック目

2.望月 《残酷な蘇生/Cruel Revival
3.東野 《狙いすましたなだれ/Pinpoint Avalanche
4.真木 《上昇するエイヴン/Ascending Aven
5.畠  《焦熱の火猫/Blistering Firecat
6.藤野 《アヴァラックス/Avarax
7.西村 《急降下爆撃兵/Dive Bomber
8.加藤  特になし
1.藤田修 《うつろう爆発/Erratic Explosion》・《圧倒する防衛者/Daunting Defender

ここで望月が《残酷な蘇生/Cruel Revival》を引き当てて黒白クレリック路線へ。東野はとりあえず赤を重ねて2色目の決定を保留。

真木は二つ上のプレイヤーと必要カードがかぶらないように青白ソルジャーーへの以降を示唆。ここまで誰も青いカードを主張していないことも重要なポイントだ。

畠は上のプレイヤーと協調すべく、赤か黒のカードを取りたい所だったが、黒に丁度良いカードが無いために《焦熱の火猫/Blistering Firecat》で赤緑に。

藤野はあくまで点数重視。《急降下爆撃兵/Dive Bomber》で緑白になるよりはと《アヴァラックス/Avarax》をとって上との抗争を予感させる。

西村は隙間のある白に参入し、加藤は態度を保留。

藤田が《うつろう爆発/Erratic Explosion》・《圧倒する防衛者/Daunting Defender》と集めるが、下に白がいるために、赤白に行くにはリスクが高いのではないかという所。

更にピックの終わった時点で東野は白に挟まれ、下に青をやられるとレギオンでのアドバンテージが取れないために残る選択肢が緑か黒しかなくなってしまう。

その後のめぼしいピックと各人の色主張

1.藤田 《無頓着の波/Wave of Indifference》《狙いすましたなだれ/Pinpoint Avalanche》《プラズマの連鎖/Chain of Plasma》《溶岩使いの技/Lavamancer's Skill
基本的に赤いカードしか取っていないが、最後にピックした《溶岩使いの技/Lavamancer's Skill》で赤青に行くことを方向付けられた。

2.望月 《戦慄の葬送歌/Dirge of Dread》《圧倒する防衛者/Daunting Defender》《陰謀団の執政官/Cabal Archon》*2《石弾投擲兵/Gravel Slinger》《ナントゥーコの鞘虫/Nantuko Husk》  
順調に白と黒のカードをピックし、白黒クレリックに。

3.東野 《火花鍛冶/Sparksmith》《幸運を祈る者/Wellwisher》《エルフの戦士/Elvish Warrior
隙間の開いた赤緑に。

4.真木 《本質の裂け目/Essence Fracture》《平和な心/Pacifism》《戦場の衛生兵/Battlefield Medic
デッキの戦力となるカードはあまり取れていないものの、青と白のカードを片っ端からピックすることで無理矢理青白を主張。両隣との協調も上手くいき、レギオンに期待が高まる。

5.畠  《暴動/Insurrection》《脅迫するオーガ/Menacing Ogre》《スカークの猛士/Skirk Commando》《毒吐きゴルナ/Spitting Gourna》《クローサの大牙獣/Krosan Tusker
取っているカードはレアだらけ。重戦車級の赤緑デッキに仕上がっているが、下もまるっきり同じ色のため、レギオンで突き放される可能性を秘めている。

6.藤野 《うなるアンドラック/Snarling Undorak》《樹皮革のやっかいもの/Barkhide Mauler》《刃の翼ロリックス/Rorix Bladewing
赤緑の巨大クリーチャーデッキ。

7.西村 《霧衣の壁/Mistform Wall》《疾風衣の歩哨/Gustcloak Sentinel》《ダールの槍騎兵/Daru Lancer
青白ソルジャーデッキ。

8.加藤 《ただれたゴブリン/Festering Goblin》《疑惑の冠/Crown of Suspicion》《卑劣なアヌーリッド/Wretched Anurid》《のたうつ汚泥獣/Thrashing Mudspawn
とりあえず黒が確定。配置的には緑に手を伸ばしたい所。

1パック目終了時点で各人の色がほぼ確定。今後畠と藤野のどちらかが手を引かないと続くレギオン、スカージで共倒れの危険性を伴う。

◆2nd pack LEGION

最強パックと誉れ高いレギオン。各人がデッキの保管を目指してカードに手を伸ばす。

1.藤田 《秘密調査員/Covert Operative》《変容スリヴァー/Shifting Sliver》《激浪計画の指揮者/Riptide Director》《ゴブリンの働き者/Goblin Dynamo》*2《炎波の発動者/Flamewave Invoker》*2《慧眼のエイヴン/Keeneye Aven
中核となるクリーチャーを入手。

2.望月 《煙吐く発動者/Smokespew Invoker》《エイヴンの救い手/Aven Redeemer》*2《不快な助祭/Vile Deacon》*2《墓所スリヴァー/Crypt Sliver》《アクローマに仕える者/Akroma's Devoted》《皮を剥ぐ者/Skinthinner
クレリックデッキの中心となるクリーチャー、および除去を大量入手。

3.東野 《針撃ちゴルナ/Needleshot Gourna》《炎波の発動者/Flamewave Invoker》《クローサのむさぼり獣/Krosan Vorine》《暴れまわるマーロドント/Berserk Murlodont》*2《森林守りのエルフ/Timberwatch Elf》《ゴブリンの乱伐者/Goblin Clearcutter
赤緑におけるレギオンでの必要パーツを入手。

4.真木 《霧衣のウミツバメ/Mistform Seaswift》*2《宝石の手の報復者/Gempalm Avenger》*2《エイヴンの戦鷹/Aven Warhawk 》《九つの強風の守り手/Keeper of the Nine Gales》《羽ばたく戦士/Wingbeat Warrior》《逃げ出したプライモック/Primoc Escapee》《アクローマに仕える者/Akroma's Devoted》《護法スリヴァー/Ward Sliver
大量のフライングを入手。

5.畠 《皇帝ヘルカイト/Imperial Hellkite》《ブロントセリウム/Brontotherium》《皮を剥ぐ者/Skinthinner》《スカークの匪賊/Skirk Marauder》《岩石樹の発動者/Stonewood Invoker》《スカークの先導/Skirk Outrider》《針撃ちゴルナ/Needleshot Gourna》《煙吐く発動者/Smokespew InvokerSmokespew Invoker》《煤羽の群れ/Sootfeather Flock》《鎚鉾尾のヒストロドン/Macetail Hystrodon》《闇の末裔/Scion of Darkness》《死体の収穫者/Corpse Harvester
下との衝突を緩和するため、黒への逃げ道を見出した。

6.藤野 《暴れまわるマーロドント/Berserk Murlodont》《ブロントセリウム/Brontotherium》《ナントゥーコ自警団/Nantuko Vigilante》*2《クローサのむさぼり獣/Krosan Vorine》《岩石樹の発動者/Stonewood Invoker》
挑発クリーチャーを入手。

7.西村 《熟達の刃の精鋭/Deftblade Elite》《アフェットの駆除屋/Aphetto Exterminator》《エイヴンの救い手/Aven Redeemer》《意志を曲げる者/Willbender》《怒りの天使アクローマ/Akroma, Angel of Wrath
勝ち手段である《怒りの天使アクローマ/Akroma, Angel of Wrath》を入手。

8.加藤 《煙吐く発動者/Smokespew Invoker》《不快な助祭/Vile Deacon》《野生の守護人/Patron of the Wild》《有毒グール/Noxious Ghoul》《皮を剥ぐ者/Skinthinner
追加となる除去を入手。2色目の候補として緑を確保。

それぞれがデッキの強化には成功したかのように見えるが、《残響の追跡者/Echo Tracer》《ダールのとげ刺し/Daru Stinger》が0まい、《森林守りのエルフ/Timberwatch Elf》も1枚しか出現せず、変わりに黒いカードが大量に出現する。
特に青白ソルジャーにとって必須カードである《残響の追跡者/Echo Tracer》《ダールのとげ刺し/Daru Stinger》の不在は真木、そして西村にとって大きな痛手となった。

◆3rd pack Scourge

そして運命のスカージ。後はデッキをまとめるだけだ。

1.藤田 《分散の盾/Dispersal Shield》《火炎流/Torrent of Fire》《ペミンのオーラ/Pemmin's Aura》《追加武装/Extra Arms》《流れ込む知識/Rush of Knowledge》《レイヴンギルドの信徒/Raven Guild Initiate

ここに来てデッキを強化するパーツを大量入手した藤田は強力な赤青デッキを組み上げた。

2.望月 《すがりつく不死/Clutch of Undeath》《よじれた嫌悪者/Twisted Abomination》《エイヴンの解放者/Aven Liberator》*2《盲信の審問官/Zealous Inquisitor》*2《ドラゴンの鱗/Dragon Scales
デッキを保管するクリーチャーを固め、除去も入手した。

3.東野 《ワイアウッドの共生虫/Wirewood Symbiote》《エルフの逸脱者/Elvish Aberration》*3《火炎流/Torrent of Fire》《クローサの戦長/Krosan Warchief
挑発ビーストを多数持つ東野は、正に爆弾といえる《クローサの戦長/Krosan Warchief》を入手し、デッキを完成させた。

4.真木 《エイヴンの遠見/Aven Farseer》《永遠のドラゴン/Eternal Dragon》《エイヴンの解放者/Aven Liberator》《海辺のレインジャー/Shoreline Ranger》《流れ込む知識/Rush of Knowledge》《レイヴンギルドの信徒/Raven Guild Initiate》《分散の盾/Dispersal Shield》《凍結/Frozen Solid
レギオンでの穴を埋めるべく、完全な飛行クリーチャービートとデッキの方向性を導いた。

5.畠  《屍肉喰らい/Carrion Feeder》《墓の刈り取り/Reaping the Graves》*2《長引く死/Lingering Death》《よじれた嫌悪者/Twisted Abomination》《刃の翼の虜/Bladewing's Thrall》《黒焦げ牙のクーガー/Chartooth Cougar
完全にデッキを赤黒方向へと修正。

6.藤野 《促成の突然変異/Accelerated Mutation》*2《古代の軟泥/Ancient Ooze》《ドラゴンの牙/Dragon Fangs》《クローサの家畜商人/Krosan Drover》*2
重量級のデッキを生かすカードを大量に入手。

7.西村 《気まぐれなトビ/Mercurial Kite》《流れ込む知識/Rush of Knowledge》《最前線の策士/Frontline Strategist》《エイヴンの遠見/Aven Farseer》《翼の破片/Wing Shards》《ダールの戦長/Daru Warchief
レギオンの穴を《ダールの戦長/Daru Warchief》を含めた兵士軍団で埋めた。

8.加藤 《アンデッドの戦長/Undead Warchief》《変幻の機械/Proteus Machine》《刃の翼の虜/Bladewing's Thrall》《復讐に燃えた死者/Vengeful Dead》*2《死神頭のノスリ/Death's-Head Buzzard》《屍肉喰らい/Carrion Feeder》
《アンデッドの戦長/Undead Warchief》を含めたゾンビ軍団を形成し、黒単色でデッキが組めるのではないかという構成になった。

以上、畠と藤野の間で赤緑の取り合いが起こった他は皆綺麗にすみ分けたドラフトが完了した。どのデッキを通常のデッキのレベルを遥かに超えたスーパーデッキのオンパレード。対戦に期待したい。

今回注目した真木は予定通り綺麗な青白を組み上げた。

卓内でのポジショニングも素晴らしく、成功ドラフトの要素は満たしていたのだが、如何せんレギオンのパックの出がついてこなかったため、強力ではあるが、卓内のほかのデッキに勝ちきれるかといえば疑問符をつけなければならない。

本人談「卓内のほかのデッキが強すぎ。白対決じゃ勝てないかもね。ドラフトでこのデッキが組めれば3勝するって言い切れるけど、回り見た感じ2勝しますとしかいえないなぁ。」との事。国内屈指のリミテッターの意地を見せて欲しい所だ。



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