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Limited Resources - レギオン後の世界


Wednesday, February 26, 2003
 

基本的にセカンドセットが加わった後のリミテッドというのは、最初のセットのパックが 2/3 を占めているということでそこまでの変化はなかったりします。
まだまだ《火花鍛冶/Sparksmith》は健在ですし、《溶岩使いの技/Lavamancer's Skill》も何とか集めることができる範囲です。

まあそうは言ってもカードプールの 1/3 が変わって考慮すべき点はいくつかあると思うので、今回はそういう部分を見ていきましょう。

●オンスロートに依存するもの

これはレギオンでは期待できないため、オンスロートの時点で優先的に回収すべきカードたちです。

・除去全般

まあ当たり前といえば当たり前。
全てがクリーチャーのセットにスペルを期待する方が間違っています。

Shock
確かに《スカークの匪賊/Skirk Marauder》《皮を剥ぐ者/Skinthinner》がレギオンにもありますが、《スカークの匪賊》はともかく《皮を剥ぐ者》を除去スペルと考えるのはやめておいた方がいいでしょう。
なぜなら変異コストがかなり重いため使いたい時に使うためにはあらかじめ出しておく必要があるわけで、どうしてもテンポを損ねることになりやすいのです。

つまり除去ならではの汎用性はやはりスペルにあるということになります。

今までも除去は貴重な存在でしたがこれからさらにその傾向に拍車がかかるわけで、赤か黒、その見極めが全てを決めると言っても過言ではありません。

・強化系スペル

同上。
逆に言えば、変異が出ていないときには戦闘トリックを意識する必要が少なくなったとも言えます。


Lavamancer's Skill
・《溶岩使いの技/Lavamancer's Skill》

青赤の場合これが何枚あるかがデッキの強さに直結する場合がほとんどですが、残念ながらやや入手しづらくなりました。
これを青赤の価値が下がったと見るか、レギオンで強化された青ならば《溶岩使いの技》が無くても十分と考えるかは難しいところです。

・サイクリングカード

必ずしも《稲妻の裂け目/Lightning Rift》の場合だけの話ではありませんが、レギオンのサイクリングにはあまり期待できません。
なぜならほとんどのサイクリングコストに 3 が設定されているため、たかだかドローを 1 枚進めるだけのことに大きくテンポを要求してくるからです。
変異が大きな意味を持つオンスロートブロックのリミテッドにおいて、変異クリーチャーのコストを無為に捨てるのはさすがに苦しいわけで。

・サイクリングランド

実はこれが減ることはかなり問題です。
具体的な理由は後述しますが、例を挙げればオデッセイブロックのサクリランド(《海底の瓦礫/Seafloor Debris》など)に似ています。
以前もオデッセイのパックが減るにつれサクリランドの希少度が上がっていきました。
つまり安全に 3 色目をタッチするためにはオデッセイの段階で早めのピックを要求するというわけです。

●レギオンに何を期待する?

では逆にレギオンで獲得できるカードたちを見ていきます。

・クリーチャー

いやはや全部クリーチャーというセットというのは便利なもので、オンスロートまでに十分なクリーチャーの数がピックできていなくてもなんとかなりそうな気までしてきます。
他の色の変異まで考慮するならばまず十分な量が確保できるでしょう。

裏を返せばオンスロートではよっぽどカードパワーに差が無ければスペル重視で選択した方がいいという意味です。

・アドバンテージ

新たに追加された変異トリックは主にアドバンテージに特化したもの。
代表的な《スカークの匪賊》《皮を剥ぐ者》はもとより、《ダールの奉納者/Daru Sanctifier》《ナントゥーコ自警団/Nantuko Vigilante》なども破壊できる対象があるならばアドバンテージに直結しますし、《虚空魔道士の弟子/Voidmage Apprentice》《野生の守護人/Patron of the Wild》も一応 1/1 が残ります。

Skirk Marauder
まず変異として出すことが条件となるだけに相応のテンポ(マナ)は要求してきますが、大抵はそれに見合っただけの見返りはあるはずです。

・システム

レギオンの代表(もしくは凶悪すぎて憎悪の対象)の 1 体《森林守りのエルフ/Timberwatch Elf》
まあこれだけ強くなくても、各色《発動者/Invoker》も起動することができれば手がつけられないだけにシステムクリーチャーと呼んでも差し支えないでしょう(さすがに《きらめく翼の発動者/Glintwing Invoker》は除きます。また《岩石樹の発動者/Stonewood Invoker》もちょっとシステムとは毛色が違いますね)。

・がっちり

いつの間に緑がこんなに堅くなったのかはよく分かりませんが、それにしても《針撃ちゴルナ/Needleshot Gourna》のがっちり感はやばいくらいです。
昔は無意味にタフネスが高いのは白の十八番だったはずなんですが・・・・

Needleshot Gourna
オンスロートブロックの緑はあまりテンポが良くないために、巨大クリーチャーをチャンプなどで凌がれて回避クリーチャーに殴り負けることが結構あります。
そういう状況を防ぐためにも《毒吐きゴルナ/Spitting Gourna》は重要だったわけで、レギオンでも《蜘蛛/Spider》系クリーチャーを計算できるのは心強いところです。

・回避クリーチャー

こちらは青の得意なフィールド。
オンスロートは《上昇するエイヴン/Ascending Aven》《霧衣の夢幻/Mistform Dreamer》と 2 枚だけだったに関わらず、スモールセットのはずのレギオンには《秘密調査員/Covert Operative》《慧眼のエイヴン/Keeneye Aven》《霧衣のウミツバメ/Mistform Seaswift》と実に 3 体。

地上を誤魔化して上で殴るといったプランを立てやすくなりました。

● Advantage or Tempo

レギオン後の環境を一言で言えば、かなり重くなったと言えます。

2 マナ以下のテンポクリーチャーが少なくなったこと。
それに新たな変異トリックも考慮するならば、環境はスローダウンしていると言えるでしょう。

この事実を正直に受け止めてアドバンテージを重視するか。
もしくは重くなったからこそ熊戦略(《栄光の探求者/Glory Seeker》などに代表されるテンポ重視)で突破を図るか。

アドバンテージという面ならばこれからは黒が有力だと思います。
何しろ《皮を剥ぐ者》はテンポ面での損失を埋めるに十分なアドバンテージ獲得能力の上に、ゾンビという便利な種族を兼ね備えたかなりのやり手。
《残酷な蘇生/Cruel Revival》のついでに回収されたり、《冥府の世話人/Infernal Caretaker》《アフェット式底ざらい/Aphetto Dredging》(昔はサイクリング専用だった《背教/Backslide》も便利です)。 使いまわすカードは十分に揃っているわけで、昔の《火炎舌のカヴー/Flametongue Kavu》を彷彿とさせる活躍が期待できるはずです(《溶岩のゾンビ/Lava Zombie》のゲーティングや、《排撃/Repulse》《復活/Recover》などでぐるぐる回る《火炎舌のカヴー》はまさに悪夢でした。もっともテンポ面での性能が違いすぎますが)。

Skinthinner
一方のテンポ戦略はかなり難しくなってしまいました。
白が優秀な 2 マナ域を失ったことに加えて、優秀な 1 マナゴブリンがいなくなった赤。 オンスロートのみで最も速攻に適していた白赤の組み合わせが使いづらくなってしまったのです。

ただし挑発というメカニズムを活用しやすい色ではあるので、《熟達の刃の精鋭/Deftblade Elite》《冠毛の岩角獣/Crested Craghorn》などと《憤怒の冠/Crown of Fury》《スカークの猛士/Skirk Commando》を組み合わせるなどして戦線を打開するのがよいでしょう。

また前述の通り青の飛行クリーチャーたちはかなり強化されているので、白青や青緑(もちろんシステム除けに除去をタッチしたいところですが)での押し切り型デッキも悪くありません。

アドバンテージ、テンポどちらの戦略を重視するにせよ、レギオンで念頭に置かなければならないのが《発動者》です。
《火花鍛冶》《森林守りのエルフ》ほど汎用性があるわけではないのでピックしやすいのですが、それでもマナが揃った途端に意味不明なゲームになってしまいます。
真木孝一郎がプチ《群集の寵児/Crowd Favorites》と言ったのはまさに的を得た発言で、マナが揃ったらゲームを支配する能力を持ちつつ悪くないコストパフォーマンス。
言わば《群集の寵児》が変異を持っているようなものでしょうか?

Forgotten Cave
この《発動者》シリーズを最大限に生かすためにも、レギオン後は土地を 18 枚に設定するのがいいと思います。
ただもちろん多い土地は諸刃の剣。
マスクスブロックはスペルシェイパー、オデッセイブロックは共鳴者や(スレッショルドを達成するためにも)《セファリッドの物あさり/Cephalid Looter》など無駄な土地を活用する手段があったものの、オンスロートブロックでは余剰な土地はただの無駄カードです。
これを避けるためには是が非にもサイクリングランドをピックする必要があります。

サイクリングランドの重要性はますます高くなっているのです。


Draft Deck after Legion - UR
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Main Deck

39 cards

Island
Lonely Sandbar
Mountain
Riptide Laboratory

17 lands


Charging Slateback
Covert Operative
Flamewave Invoker
Gempalm Incinerator
Goblin Taskmaster
Mistform Dreamer
Mistform Shrieker
Mistform Wall
Primoc Escapee
Riptide Biologist
Sage Aven
Skirk Commando
Skirk Drill Sergeant
Spitfire Handler
Wall of Deceit
Willbender

17 creatures
Complicate
Lavamancer's Skill
Shock
Starstorm

5 other spells

これはプロツアー横浜 大阪一次予選のサイドイベントでドラフトしたデッキです。
青赤の序盤防御用カード《霧衣の仮面/Mistform Mask》《権利争い/Custody Battle》がサイドに落ちていることで分かるとおり、かなりうまくいきました。
残念ながら《残響の追跡者/Echo Tracer》が出なかったのですが、それでも《激浪の研究室/Riptide Laboratory》は面白かったですよ。

(文中敬称略)



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