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~強迫するのも楽じゃない~ 第二回:Finals 2001


Friday, January 11, 2002
 

迎春


Finals 2001 王者、石田格
新年明けましておめでとうございます。今年も楽しく Magic ができるような一年になるといいですなあ。
かく言う俺は、年末にひいた風邪が完治しない寝正月。徹夜麻雀なんかしてたからかな…。
皆さんも健康には十分注意されたい。

さて、今回は当然、Finals 2000 がテーマだ。
Finals といえば Magic 界の年末の一大イベント。言うなれば有馬記念てとこか。
なにしろ優勝賞金 40万円 はグランプリよりも大きいからねえ。

予選は大変

…で、肝心の当人はというと本戦に出れてなかったり。
いやあ、初めて Finals の予選出たけど、アレ、抜けれる人相当すごいわ。日本選手権の方は昔出たことあるんだけどね。
正直ちょっとした PTQ とか抜けるのよりよっぽど難しい。
大体、三回戦目まで Sprit される(註:参加人数が DCI Japan のキャパシティを超過し、ラウンドを 2 回に分割した)なんて聞いたことないよ、ホント。

全部の予選を見てたわけじゃないから何ともいえないけど、同じレギュレーションなのに日によってまったくデッキ分布が異なってたのは興味深いね。
ある日はステロイドばっかかと思えば、次の日はバランスばっかだったり。またある日は青緑が上位を占めているかと思えば、翌日は Upheaval ばっかだったり。
前の日の結果を見てデッキ調整をしてた人は、結構痛い目を見たかも(笑)。

そんで出場できなかった上に、決勝当日会場に行くのも遅れちゃってね。ん?なんでかって? いやさ、天皇杯準決勝見てたのよ、サッカー。俺、REDS サポなもんでね。本当は埼玉スタジアムまで行く予定だったんだけどね・・・色々あって TV 観戦になっちまった。ま、そんなこたあどうでもいいか。
というわけで、Best 8 までの上位陣はあまり見てません! そこで・・・

Bad play of the week

パクリかよ!…まあ、会場をブラブラしてるからこそ見えるものもある訳で。

1.《土を食うもの/Terravore》対決

予選か本戦かは忘れたけれど、最近流行りの《平等化/Balancing Act》デッキのミラーマッチ。場にはお互いの《土を食うもの/Terravore》が睨み合い、土地が数枚ずつな状況。そのパワーは人が二回死ぬのに十分な位かな?
んで、残り時間もあまり無い所で、攻撃側のプレイヤー(以下 A )の《土を食うもの/Terravore》がアタック!?
防御側のプレイヤー(以下 B )は当然《土を食うもの/Terravore》でブロック。そして、

B「ダメージをスタックに乗せていいですか?」
A「いいですよ。」

B「じゃあ、ダメージ乗りました。ダメージ解決前に《遺跡発掘現場/Archaeological Dig》をサクリファイスして白マナを出します。そのマナで《オアリムの詠唱/Orim's Chant》をキャストします。」
A「はい。なにも唱えられません。」

B「ダメージが解決されました。」
A「じゃ、相打ちで・・・。」

B「いや、お互い死にませんよ。」
A「?」

B「ダメージがスタックに乗った後で墓地に土地が落ちたんで、お互いのタフネスが増えているんです。」
A「ああ!」

こうしてプレイヤー A は唯一のブロッカーをタップさせてしまった挙句、《オアリムの詠唱/Orim's Chant》の為にブロッカーを呼ぶことも、《抹消/Obliterate》を打つこともできずにマッチに敗北しちまったって訳さ。

2.貪欲なるが故に


Hatman in the Feature
それは二日目第四回戦のフューチャリングテーブルでのこと。 一方はターボランドを操る NAC こと中村聡、対するは the Rock and his millions を使用する田中久也。千葉方面とかでよく見る人かな。
んで、1-0 で迎えた二本目。まあ、デッキ性質的に時間かかっちゃうデッキってこともあって、この時点でエクストラターン突入。
状況的には NAC は無限ターンが可能なんだけど、途中でピンポイントで食らってる《黒檀の魔除け/Ebony Charm》のせいで《ガイアの祝福/Gaea's Blessing》がリムーブされており、ライブラリーが尽きてしまうという状況。て言うか 1 枚しかない。
《時間のねじれ/Time Warp》の打った回数とターンの関係を紙に書いて確認する NAC。

中村「えーと、1.2.3...と僕に来るターンはあと 2 回かな。」
ジャッジ&田中「多分そうですね。」

中村「で、ライブラリーがこれしかないから・・・ええと・・・。」
田中「(NAC の場を指して)そういえば、《どん欲の角笛/Horn of Greed》って『May』じゃなくて『Must』だったんですねえ。初めて知りましたよ。」

中村「…(手順計算中)」
ジャッジ「ええ、実は『Must』なんですよ。」

中村「・・・ええと…とりあえず《樹上の村/Treetop Village》をセット・・・。」
全員「あれ?」

ジャッジ「ええと・・・《どん欲の角笛/Horn of Greed》の効果によって『二枚引く』効果がスタックに積まれましたが・・・。」 中村「…積まれましたねえ・・・。」

全員「・・・(苦笑)。」

ひとつの事をやろうとすると、その直前に考えていた事がスッポリ抜け落ちるなんてことは結構あることのようで・・・。当然このマッチは 1-1 の引き分けって事に。

でも、Best 8 とかかかってる場面だったら笑ってられないだろうなあ・・・。

そんなこんなで

優勝はもうご存知の通り石田格だった訳だけど・・・もう、これはスゴイと言うしかないね。まさに 2001 年はイタルにとってはいい年だったんじゃないかな。ローリーの PT 東京準優勝、モリカツの Rookie of the Year と日本マジック界における輝かしい業績は色々あったけど、コンスタントに成績を上げ続けることはやっぱ難しいことでさ。それを継続してできる、ってのは MVP と言うに値するんじゃないかと。
前回取り上げた「八王子組」の浅原氏や、若いプレイヤーが上位に残ってるのもまたうれしい NEWS。もうロートルがのさばってる時代じゃないしね(笑)。って、なんか毎年言われてる事のような気もするが・・・。

 

ともかく Congrats イタル。今年も幸多からん事を。

で、例のネタ

各所で大反響の前回のお話。もう、色々ご意見を頂きましたわ。ありがたいことです、ホントに。
んでちょっと今回は、なんであの話を書くに至ったかを述べとくよ。肯定派も否定派も以下を読んでもう一回考えてくれ。

今まで何回かイカサマ関連の話が話題になったことがあったじゃん。GP 神戸での事件とか DCI でドラフトに持ち込みが発覚した事件とかさ。でもね、一過性の話題で終わっちゃうんだよね、毎回。

 

実際の所イカサマなんて見つかってなかったり、表に出てなかったりなだけで、表面化するのはまさに氷山の一角。巧妙にやってる奴ぁ、キナ臭くても決定的な証拠はなかなか掴ませないし、相手の声が大きけりゃ泣き寝入りのケースが断然多い。

あのさあ、Magic ってそんなゲームだったか?

違うっしょ?
違わない?
…まあ、意見なんて十人十色。俺はイカサマなんて絶対認められない、って立場だが、中には

「見つからなければ何やったってかまわねえだろ。そこも含めて戦術だよ。」

なんて考えの人間だっているんだろう。

他人の主義主張を変えるのは難しい。だったら、自衛するしかないさ。もっとイカサマに対して俺たちプレイヤーが共通認識を抱く必要がある。俺達はそう判断した訳だ。

そんな所にあの香港の事件、そしてこのコラムの依頼・・・。
問題提起の場としては申し分無いと思ったね。幸い関係者も賛成してくれて、前回の文章が掲載されるに至った。

「私怨晴らしじゃん?」「大人気ない。」というご批判も頂いた。確かに俺が自分の事を書いている以上、そういう風に取られても仕方が無いと思う。要するに、上記の問題提起へ至るアプローチに全く問題が無かったとは言わない。
だけど信じてもらいたいのは、俺的にはそういうつもりでは書いていないんだよね。あの A 氏の言葉を聞いた時も、

「これが現実なのか・・・。このままでいいのか・・・。」

という思いの方が大きかった訳で。
正直、あんな奴のこたぁどうでもいいのさ。

あとね、SBJ で不確かな話を載せられないってのもある。
どういうことかというと、伝聞の話を元にした記事は書けないって事さ。特にこういうデリケートな問題ではね。イカサマの話は良く聞くけどさ、別に俺が現場で立ち会ってた訳じゃあないしね。万が一間違いだったならば、それこそ申し訳が立たない。結局、前回の話を下敷きに書くのが俺として一番やりやすかったって訳だ。
俺が見て、聞いて、本人に確認して、感じた事を書く。ただそれだけのことさ。

まあ、これは俺の物書きレベルの低さからきている問題でもあるので、これについての批判・意見はいくらでもしていただきたい。

ただこれだけは断言しておく。俺は、イカサマ根絶という主義主張を変えるつもりは全く無い。
イカサマ師がイカサマをやめないのと同じようにな。

もちろん意見は聞くよ。だから、「俺はこうこうこういう理由でイカサマします!」なんて奴がいるならメールして欲しいね。話は聞くよ?

あとは、Wise Word「武装せよ!」は必ず読んで欲しい。俺のコラムなんかよりよっぽど為になる。せっかくピンポイントで翻訳してあるんだしな。むしろ、Wise のコラムは頑張って毎回読んでもらいたい。
というか、トーナメントに出る者にとっては必読だろう。
繰り返しになるが、自己防衛の意味も含めて必ず読んで欲しい。

百人いれば百の正義があり、千人いれば千の邪悪がある。イカサマ師にはイカサマ師の正義があるのかもしれないが、俺には俺の正義がある。しかし、果たしてそれが正義かどうかは誰にもわからない。じゃあ、己が信じる「道」を行こう。

それでいいじゃないか。

「自ら反みて縮くんば、千万人と雖も吾往かん」
― 孟子 公孫丑



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