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~強迫するのも楽じゃない~ 第七回:日本選手権


Wednesday, July 24, 2002
 

■ 国内最大の大会


今年度日本代表チーム
参加人数 192 名。
日本選手権史上、過去最高人数の参加である。参加人数だけならば、普通のグランプリの方が多いが、何しろ参加しているのはランキング上位者か、各地の厳しい予選を勝ち抜いてきた者たちばかりだ。日本最大の大会と言っても過言ではないだろう。

規模が史上最大なら、賞金額も最大。APAC の廃止に伴い、今回から大幅に賞金額がアップしたわけだが、このこと自体については周囲では結構、賛否両論だ。
俺個人の考えでは、大会の規模と比較して今までの賞金額は低すぎたと思ってるので、増額することはに関してはいいことだと思ってはいる。

ただ、APAC という大会が廃止されたのは少し残念だね。マークドスリーブで失格食らったり、肝心な所で負けたりと個人的にはいい思い出がなかった大会だけど、やっぱ、アジア地区の色々な人と交流できる大会だったからねえ。

■ ところで

今年から日程が、

一日目 スタンダード
二日目 リミテッド
三日目 決勝トーナメント

という風に変更された。ちなみに去年までは、

一日目 リミテッド
二日目 スタンダード 及び 決勝トーナメント

という具合だった。

「どちらかというと」リミテッドの方が得意な俺としては、ちょっと残念な変更だ。また、初日の成績によってスタンダードのデッキの内容を変える、という事ができなくなっているのも悲しいね。ま、そんなことをしてると勝てないのかも知れないけど。同じラインの人間を踏まえて、デッキに入れるカードの調整をした覚えがある人は、結構いるんじゃないかな。

ちなみに、なんでこういう日程に変更したのか聞いてみてたところ、
「ドラフトポッドを上位者で固めたい」
という事らしい。なるほどね。

■ 懲りない人々

さて、俺がデッキ分布解説やデッキ解説なんかしてもしょうがないことは皆さんご存知だと思うので、別の話を。そんなのは、そういうのが得意な人におまかせしておこう。

何の話かと言うと、イカサマのお話。

なんと、初日のラウンド 3 の時点で BYE が発生している
直前のラウンドではきっちり偶数だったのにも関わらず、である。…これはその時点でドロップした人がいたわけではない。そう、DQ が発生していたのである。

その理由は積み込み。いわゆる 1-2 積み込み(デッキをランド-ランド-スペルと言った具合に積み込むやり方)を行っていたらしい。

どういう経緯で発覚したのかは、よく知らないが、調べたジャッジによると、
「明らか」
に積み込みが行われていたので DQ の裁定が出たとの事である。

・・・もう、なんていうかお話にならないよね。仮にも日本選手権に出てくるような奴が、積み込みをしちゃいけない、なんて事を知らないわけが無い(知らないでやってたら、それはそれで問題だが)ので、悪意があったのは明白だ。

どういうつもりだったかは知らないが・・・こんだけ「Punish the Cheater」が呼びかけられている風潮の中、よくこんなことできるよな。正直、逆に感心しちまうよ。

ま、今後本人がどういう姿勢でマジックに臨むのか・・・注目しようか。

■ Bad Play of the Week

今回は、全国的に大流行中のサイカトグデッキにまつわる話を集めてみた。
このコーナーは全国のみなさんのお便りで成り立っております。

1.そのカードはどこから?

「唯我独尊」さんのメールから。

プレイヤー A は Zevatog を、プレイヤー B はバベル(《機知の戦い/Battle of Wits》)を使用してデュエルしていた時のお話。

バベルにいいところを引かれて場が押されてきたプレイヤー A は、やむを得ず《激動/Upheaval(OD)》をキャストして一回場をリセットした。ところが、肝心の《サイカトグ/Psychatog(OD)》を引かないため、プレイヤー A は微妙に苦しい展開。その間にも、プレイヤー B は着々と建て直しを図る。

なんとかカウンターで凌いできた プレイヤー A だが、そこでプレイヤー B が《深淵の死霊/Abyssal Specter(7E)》をキャスト。これをカウンター合戦の末、場に出ることを許してしまう。さすがにパーミッション相手にスペクターが出てしまうと、勝ち目は薄い。

どうしたものかと考えるプレイヤー A。だが、ふと手札を見ると《激動》があるじゃないか! とりあえずこれでリセットしよう・・・。

選択の余地が無いので、プレイヤー A は《激動》をキャスト。プレイヤー B は半ばウンザリしながら場のカードをすべて手札に戻していく・・・。

その時、デュエルを観戦していたギャラリーが、何かに気づいたらしくプレイヤー A の墓地を調べ始めた。そして一言、

「A君、お前の負けだよ」

そう、墓地には《激動/Upheaval(OD)》が 1 枚しか落ちていなかったのである。2 回キャストしたにもかかわらず…。

おそらく、1 回目のキャストの時に、スタックにつまれたスペルとして場に置いておいた《激動/Upheaval(OD)》を、そのまま手札に戻してしまったのだろう。

《激動/Upheaval(OD)》を使ったことのある人なら一度は経験があるんじゃないかな? 俺は、何回もあるよ・・・。フリーデュエルでだけどね。

2.トドメのつもりが

「Kuraisu」さんのメールから。

それは、サイカデッキのミラーマッチでの出来事。

場の状況
プレイヤー A
2 《サイカトグ》
1 《夜景学院の使い魔/Nightscape Familiar(PS)》

プレイヤー B
4 《サイカトグ (OD)》
2 《夜景学院の使い魔(PS)》

ごらんの通り、圧倒的にプレイヤー A が不利である。

もちろんここまでお互いがドロー操作を打ち合っているので、お互いのライブラリーはほぼカラッポ。プレイヤー B にいたっては、あと一枚しかない。

プレイヤー A は、なんとかあと 2 ターン粘れば勝ちなのだが、墓地と手札の量からして、《サイカトグ(OD)》が一匹でも通れば明らかにあの世行き。

仕方ないので、無駄と知りつつもプレイヤー A は、《サイカトグ》 2 体でアタックを敢行・・・当然、《夜景学院の使い魔》でブロックされる。そりゃそうだ。

プレイヤー B のターン。ライブラリーはなくなったが、目の前のブロッカーは《夜景学院の使い魔》 1 体のみ。対して、自分のアタッカーは《サイカトグ》が 4 体。で、1 体でも通れば勝ち…こりゃ負けるはずも無い。

その時、プレイヤー B の脳裏に、
「全部通すと気持ちいいかも!」
という思いがあったのかどうかは今となってはわからないが、とにかく彼はそうしたかったのだろう・・・。

「《夜景学院の使い魔》に《排撃/Repulse(IN)》!」

・・・・・・・・・引けませんよ?キャントリップ・・・。

終盤、相手に《セファリッドの円形競技場/Cephalid Coliseum(OD)》や《綿密な分析/Deep Analysis(TO)》などでムリヤリ引かされて負ける、というのはよくあるけど、こういう自滅パターンは珍しいね。まあ、Bad Play 全般に言えることなんだけど、自分では案外気づかないもんだよね・・・。

3.肝心のアイツはどこに?

藤田憲一さんのメールから。ていうか俺じゃん。

日本選手権初日のスタンダード。確か 1-2 くらいのラインでのこと。

俺は緑黒の Deed デッキを、対戦相手の T 君は普通の「サイカ」デッキを使用していた。
一本目をやや立ち上がり事故気味で、《夜景学院の使い魔》からの《激動》のリセットのあと、数体の《夜景学院の使い魔》と《マーフォークの物あさり/Merfolk Looter(7E)》に殴られて落とした。

そして二本目。今度は普通に立ち上がるが、そもそもデッキ相性があまり良くない。出すトークンはバウンスされ、次々と殺されていく。とりあえずサイドインした《仕組まれた
疫病/Engineered Plague(UL)》を何気なくキャストすると、必死で《嘘か真か/Fact or Fiction(IN)》でカウンターをサーチして、カウンターされる。

なんとか粘って残りライブラリー数枚まで追い詰めるも、結局 4 体の《夜景学院の使い魔(PS)》、2 体の《マーフォークの物あさり》によって撲殺されてしまった。

ん・・・?残り数枚・・・?

そういえば一本目も《サイカトグ(OD)》を見ていない・・・。まさかな。

その後、会場でこんなウワサを耳にした。

「おい聞いたか?デッキ登録ミスで、《サイカトグ (OD)》の入っていないサイカトグデッキが出てるらしいぜ」

「ああ、聞いた聞いた。しかも二人いるらしいじゃん」

「でも、もっと驚くのがよ、かたっぽは 2 勝、もうかたっぽはなんと 3 勝してるらしいぜ!サイカレスサイカで」

・・・・・・そう、T 君はその 3 勝したほうのサイカレスサイカだったのだ。

そりゃ必死でカウンターするよな、《仕組まれた疫病/Engineered Plague(UL)》・・・。
ランドが 4 枚増えてるから、俺がいくら《陰謀団の先手ブレイズ/Braids, Cabal Minion(OD)》出しても、毎ターンランド置かれるし。

何がいいたいのかというとだ・・・《激動》って強いね!ってことかな・・・(涙)。
ご時世ゆえか、3本ともこれがらみのBad Playという今回となった。

■ 戦い済んで


新世代の台頭の目立つ中、古参組で唯一気を吐いたのがこの東野
日が暮れて、と。

俺は三日目とはまったく無関係の成績で予選ラウンドを終えたので、決勝ラウンドを観戦しに行かなかった。まあ、ちょっと用事があったので行けなかったんだけどね。

しかし、決勝に進んだ 8 人の顔ぶれを見ると・・・若いね~。東野以外。で、入賞した 3 人も全部新顔、と。

去年も若かったけど、ゴローとか混じってたしね。その前は小宮がいたし、ほとんどの場合、だれかしら経験者が残ってるんだけど、今年は全員新顔。

今回の世界選手権は、日本からかなりの人数が参加することが予想される。だけど、その中でも日本選手権の上位三名は国を代表しての戦いがあるので、月並みな言葉だけど頑張って欲しい。国別対抗戦では、日本はロクな結果残せてないからね、今まで。

と言う訳で、年々盛り上がっていく日本選手権。来年も参加できるといいなあ・・・。とうとう、レーティングが怪しくなってきたからねえ、俺(笑)。平日トーナメントやサイドトーナメントでスプリンクラー状態。

まあ、もう少し「老兵」になってしまう前に頑張ろうか・・・。

■ GP名古屋続報

えーと、結局日本選手権の前日。オープン予選の日に裁定がでましたな。

双方の、関与が深かったと思われる 1 名づつに、それぞれ 1 年間の出場停止命令が下っている。

まあ、あれだ。裁定が下ったという事は、DCI は有罪だと判断したんだろうね。

裁定が下った以上、これ以上とやかく言うつもりは無いが、これでみんなも犯罪は割に合わない、ということだけはわかって貰えたと思う。連中がそれを身をもって証明してくれたことが、この事件から得られる唯一の収穫かな。

ところで、何人かのジャッジと話したんだけど、この手の買収という犯罪については、非常に摘発が難しいそうだ。今回の「犯人」も主張してたそうだけど、冗談と本気の境目が非常に曖昧だしね。

いくらなんでも、もうこれ以上こういった事件はおこらないと思うが、万が一、トーナメントでそういう輩に出会ってしまったら、毅然として対応して欲しい。これだけは皆さんにお願いしたい。

「小人、勇ありて義なきは盗を為す」
― 論語 陽貨



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