会場が拍手でつつまれた瞬間、青年の目に涙がにじんだ。
彼の積み上げてきたロジックと練習の正しさが証明された瞬間なのだ。
そのプレイヤーの名前は、高橋 優太(東京)。
青黒というカラーコンビネーションを愛する彼がこのスタンダード環境で選択したデッキはもちろんフェアリー。
世界を代表する青系ビルダーであるGuillaume Wafo-Tapa(フランス)の構築したフェアリーと対戦し、それに打ち勝ったのだ。
対戦していたのは、世界屈指の強豪Olivier Ruel(フランス)。
Jon Finkel(アメリカ)が優勝したPTクアランプールで、トップ16に日本勢がひとりも残らず、日本のプレイヤーはもう世界に通用しないのではないかとまでささやかれた。
だが、ここにまだ、世界を相手に戦える若者がいたのだ。
Congratulations to Yuuta Takahashi,Grand Prix Shizuoka Champion !
8月2日には、スーパーグランプリシーズンの一環として、神戸でグランプリがおこなわれることが発表された。
神戸では、どのようなドラマが繰り広げられるのか。
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Quarterfinals |
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Semifinals |
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Finals |
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Champion |
| 1 |
Olivier Ruel
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Olivier Ruel, 2-0
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| 8 |
Akira Asahara
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Olivier Ruel, 2-1
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| 4 |
Ryousuke Masuno
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Ryousuke Masuno, 2-0
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Yuuta Takahashi, 2-0
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| 5 |
Kazuya Mitamura
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| 2 |
Kenji Tsumura
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Kenji Tsumura, 2-1
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| 7 |
Taichi Fujimoto
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Yuuta Takahashi 2-0
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| 3 |
Yuuta Takahashi
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Yuuta Takahashi, 2-1
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| 6 |
Shintarou Ishimura
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EVENT COVERAGE
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INFORMATION
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| 1. Takahashi, Yuuta |
$3,500 |
| 2. Ruel, Olivier |
$2,300 |
| 3. Tsumura, Kenji |
$1,500 |
| 4. Masuno, Ryousuke |
$1,500 |
| 5. Mitamura, Kazuya |
$1,000 |
| 6. Ishimura, Shintarou |
$1,000 |
| 7. Fujimoto, Taichi |
$1,000 |
| 8. Asahara, Akira |
$1,000 |
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準々決勝 : 増野 良輔(茨城) vs. 三田村 和弥(千葉)
By Daisuke Kawasaki
スイスラウンドの最終戦となったRound 16。
ほぼ決勝ラウンド進出を確定させた三田村 和弥(千葉)の最終戦の対戦相手は増野 良輔(茨城)であった。三田村は増野に対し投了し、結果、増野がトップ8進出を決めたのだった。
というのも、増野は所属は茨城であるものの、千葉の三田村たちのコミュニティで普段マジックをやっているのだ。
一昨年の8月におこなわれたGP広島。中村 修平(大阪)が、初日抜けギリギリの64位から奇跡の逆転優勝を果たし「スノーマスター」と呼ばれるようになったこの大会。
このときの中村がテストプレイチームとして参加していたのが、この、増野や三田村のコミュニティだったのだ。
同じコミュニティ同士の対戦となったこのマッチアップ。
昨シーズン、GP京都では神奈川のコミュニティから渡辺 雄也(神奈川)が、GP北九州では東京のコミュニティから彌永 淳也(東京)がでてきたように、このGP静岡では、増野が千葉のコミュニティの新しい才能として名乗りをあげるのか。
それとも、三田村が、その貫禄を見せつけるのか。
マッチアップ的には、ヒバリデックの三田村にたいして、黒緑エルフの増野は不利ではあるが、勝負は水物。はたしてどうなるのか。
Game 1
先攻は増野。
1ターン目《ラノワールのエルフ/Llanowar Elves》から、2ターン目《レンの地の克服者/Wren's Run Vanquisher》という理想的な展開だが、そこは待ったと三田村は《ルーンのほつれ/Rune Snag》。
だが、増野も《茨森の模範/Bramblewood Paragon》を場に追加し、《ペンデルヘイヴン/Pendelhaven》で強化しながら《ラノワールのエルフ》でアタック。
場にクロックは並んでいくのだが、《傲慢な完全者》のようにキーとなるものはきっちり《ルーンのほつれ》で打ち消され、今ひとつ攻めきれない増野。
《ラノワールのエルフ》を《裂け目翼の雲間を泳ぐもの/Riftwing Cloudskate》でバウンスされ、フルタップの隙をついた《傲慢な完全者》も《否定の契約/Pact of Negation》されてしまう。
三田村が《否定の契約》のマナを支払う。
三田村 「あ!支払い忘れて伝説作るの忘れてた!」
と、三田村流のジョークを飛ばす。この二度目のフルタップの隙を突いてキャストされた《護民官の道探し/Civic Wayfinder》が《誘惑蒔き/Sower of Temptation》で奪われ、《不敬の命令/Profane Command》が《ルーンのほつれ》されてしまう。
増野は、なんとか2体の《茨森の模範》を場に送り出し、三田村のライフを削り切るべく果敢にアタックをするのだが...三田村に残された1枚の手札が《一瞬の瞬き/Momentary Blink》。これで、アタックをさばかれる。
続いて《傲慢な完全者》キャストと、戦線は構築できている増野だが、続く三田村のドローも《造物の学者、ヴェンセール/Venser, Shaper Savant》とまったく攻めきれない。
圧倒的なボードコントロール能力を誇るヒバリデック相手にこんな展開では、勝ちきれないのだ。増野はじわじわとライフを削ってはいくものの、結局三田村のライフは1残ってしまう。
増野は、祈るような気持ちで《不敬の命令》をキャスト。
すると三田村のライフはゼロに。
増野 「あれ?とおった?」
三田村 「ひきが悪すぎる...」
増野 1-0 三田村
Game 2
増野のマリガンでゲームスタート。
後手の増野が《ラノワールのエルフ》から《レンの地の克服者》と続け、《樹上の村/Treetop Village》と併せて猛烈なビートダウン。
これにたいして、三田村は《熟考漂い》を想起でキャストするのがファーストアクション。
そして第4ターン。
三田村はドローして一言。
三田村 「暗雲たちこめてまいりました」
そして、土地をセットできずにエンド。
第5ターン。土地をセットできずにエンド。
第6ターン。土地をセットできずに握手。
増野 2-0 三田村
三田村 「決まり手はマナフラッドとマナスクリューでしたね」
Blog 17:11 - Quick Questions #5
By Event Coverage Staff
Q5. 今回の日本滞在での、一番印象に残っている思い出を教えてください。
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Aleksi Briclot(アーティスト/仏):
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Tim Willoughby(英語ページ取材記者/英):
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Olivier Ruel(プロプレイヤー/仏)
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| 良い思い出が沢山あるので一つだけ選ぶのはとても難しいですが、古典文化と近代的な都市が共存しているコントラストが印象に残っています。静岡の浅間神社で日本の伝統文化に触れ、その翌日に東京の渋谷では映画のブレイドランナーの世界の中のような景色を楽しみました。また来てみたい国ですね。 |
刺身が美味しかったのと、女の子がめちゃめちゃかわいかったこと! |
ベスト8に勝ち残れたことだね! |
準々決勝ダイジェスト
By Daisuke Kawasaki
そうそうたるメンバーがそろったGP静岡トップ8。
これだけのメンバーの対戦をお伝えしないのは、石油価格の高騰している昨今では信じられないほどの資源の無駄だと思われるので、ダイジェストという形でではあるがお送りしておきたい。
なお、津村 健志(広島)と浅原 晃(神奈川)のトップ8プロフィールに書かれている「ドリームカフェ相模原」という単語。
聞いてみたところ、中島 主税(神奈川)が、八王子時代の古いマジック仲間とともにはじめたネットカフェとの事。開店が、ちょうどグランプリと重なってしまい、グランプリに参加できなかった中島のためにふたりがその名前を宣伝しているとの事だ。
■津村 健志(広島) vs. 藤本 太一(東京)
《変わり谷/Mutavault》《雨雲の迷路/Nimbus Maze》と無色土地が2枚という状態で土地が止まってしまった津村に藤本の《思考囲い/Thoughtseize》が突き刺さったGame 1。
Game 2では、津村がヒバリ無限コンボで星を取り戻す。
そして、Game 3。
《レンの地の克服者/Wren's Run Vanquisher》は《ルーンのほつれ/Rune Snag》されたものの、《傲慢な完全者/Imperious Perfect》は場に出すことに成功し、《エイヴンの裂け目追い/Aven Riftwatcher》も《叫び大口/Shriekmaw》で除去して、一気に場を構築する。
しかし、これが《神の怒り/Wrath of God》で一掃される。藤本は、さらに《レンの地の克服者》《傲慢な完全者》と追加するのだが、2枚目の《神の怒り》が。
そして、津村は、《影武者/Body Double》《テフェリーの濠/Teferi's Moat》と展開し、完全に場を掌握してしまったのだった。
津村 2-1 藤本
■Olivier Ruel(フランス) vs. 浅原 晃(神奈川)
Olivierのデックのシークレットテックとも言える《悪名高き群れ/
Notorious Throng》が突き刺さり、ドローに恵まれない浅原のライフが削りきられてしまった
Game 1。
Game 2は、2ターン目に登場した《苦花/Bitterblossom》が場に圧倒的な数のフェアリートークンを送り込み続ける。
自身の《苦花/Bitterblossom》によってOlivierのライフは3にまで減ってしまうが、入念な計算の元にダメージレースを続けていたOlivierは、自身のタイムリミットがくる前に浅原のライフを削りきってしまった。
Olivier 2-0 浅原
浅原 「神(ここでは、金子 真実(埼玉)ではなく、0.0001%差でタイブレークした樽 元気(神奈川)のこと)の分までがんばりたかったんですけれど、及びませんでした...」
準々決勝 : 石村 信太朗(埼玉) vs. 高橋 優太(東京)
By Naoaki Umesaki
・石村 信太朗(埼玉)
『高校選手権』準優勝などの戦歴を持つ石村、このシーズンは『グランプリトライアル大会』にて『白単キスキンビート』を使用して3Bye(不戦勝)を獲得、ホテルを取らず野宿旅の遠征となったグランプリ本戦も13勝3敗の6位で決勝トーナメント進出と好調を持続してきている。
――使用デッキですが、どのような過程を経てこのようなレシピになったのでしょうか?
「キスキンで3Byeをとって、その後は《苦花/Bitterblossom》入りの緑黒エルフを調整していたんですけど、《傲慢な完全者/Imperious Perfect》が環境的に弱いので、弱い部分を抜いて色を足すという感じで《ドラン》が入り、どんどんデッキの方向性が変わって最終的に今の《苦花》入りドランビートになったという感じですね。」
――デッキ相性については?
「2ターン目に《苦花》を貼れるか、マナブーストから《ドラン》を出せるか。再序盤の動きにかかってますね。重い手札だと、クロックパーミッションである『青黒フェアリー』の餌食でしょう。先攻が大きく有利なのは当たり前として、手札に恵まれるかですね。」
・高橋 優太(東京)
双頭巨人戦で行われた『プロツアーサンディエゴ』準優勝などの戦歴を持つ高橋。最近では招待選手として『プロツアー』にも毎回参加しており、安定して2日目に進出できるようになってきた期待の若手だ。 本イベントでは13勝2敗1分の3位での決勝トーナメント進出。
「先手有利ゲーであり、《苦花》ゲーであり。本当に、手札・ドローによるんですよね。ただ、比較すると『緑黒エルフ』戦とかよりキツいですね。《ドラン》デッキのほうがサイズが大きいので、綺麗に動かれるとダメージレースで勝てないんですよね。」
石村・高橋の話を聞くと、相性というか全ては展開次第といったところか?
Game 1
ダイスロールの結果、高橋が先攻。「マリガンチェックします」と威勢よく宣言し、初手を確認する。《誘惑蒔き/
Sower of Temptation》《名も無き転置/
Nameless Inversion》《呪文づまりのスプライト/
Spellstutter Sprite》土地4枚という内容を見るやいなや、ノータイムでマリガン。 戦前に語っていたように、悠長な動きになってしまうような手札に明るい未来は無いからだ。
そして、1マリガン後の《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite》《やっかい児/Pestermite》《霧縛りの徒党/Mistbind Clique》《変わり谷/Mutavault》《地底の大河/Underground River》×2枚という手札をキープ。《苦花/Bitterblossom》は無いが、なかなかの手札だろうか?
対する石村は、ノーマリガンでキープを宣言。 そして、《極楽鳥/Birds of Paradise》によるブーストから《包囲の搭、ドラン/Doran, the Siege Tower》という最高の立ち上がり。
戦前に石村が語っていた、勝ちパターンその1である。
高橋も、殴りかかろうとする《ドラン》をアタック宣言前に《やっかい児/Pestermite》プレイによりタップしてビートを妨害しにかかるが、石村は高橋がフルタップとなっている今の隙にとメインで《名も無き転置》で《やっかい児》で除去り、《思考囲い/Thoughtseize》を高橋に叩き込む。
そして、公開される高橋の手札。《霧縛りの徒党/Mistbind Clique》《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite》《謎めいた命令/Cryptic Command》×2枚。
カロリーが高い高橋の手札内容に小考に入るが、結局石村は《謎めいた命令/Cryptic Command》のディスカードを選択。
そして、迎える高橋の4ターン目。アクションは無しでエンド。
高橋は、4枚目の土地が引けなかったのだ。「エンドですか」と確認する石村の問いに、表情を歪めながら「エンドです」と高橋。
そんな高橋に突き刺さる石村の《原初の命令/Primal Command》。
石村 「モードは、そちらの《地底の大河》を戻しながらクリーチャーサーチで。」
その宣言を確認すると、高橋は場のカードを片付けた。
石村 1-0 高橋
・高橋のサイドボーディング
【in】
4《死の印/Deathmark》
3《思考囲い/Thoughtseize》
2《剃刀毛のマスティコア/Razormane Masticore》
【out】
4《やっかい児/Pestermite》
4《名も無き転置/Nameless Inversion》
1《霧縛りの徒党/Mistbind Clique》
・石村のサイドボーディング
【in】
3《ムウォンヴーリーの酸苔/Mwonvuli Acid-Moss》
3《雲打ち/Cloudthresher》1《恐怖/Terror》
2《薄れ馬/Wispmare》
2《忘却の輪/Oblivion Ring》
1《思考の粉砕/Mind Shatter》
【out】
4《不敬の命令/Profane Command》
3《野生語りのガラク/Garruk Wildspeaker》
2《原初の命令/Primal Command》
2《名も無き転置/Nameless Inversion》
1《叫び大口/Shriekmaw》
Game 2
石村は《ラノワールのエルフ》スタートから、《思考囲い》に繋ぐ立ち上がり。 この《思考囲い》は高橋の《呪文づまりのスプライト/
Spellstutter Sprite》によってカウンターされるが、続くターンには《ムウォンヴーリーの酸苔/
Mwonvuli Acid-Moss》でマナベースを攻めにいく。
《ムウォンヴーリーの酸苔》解決前に高橋は黒マナを出し、《ウーナの末裔/Scion of Oona》を召還。 そして自身のターン、《思考囲い》で石村のハンドを確認して《恐怖/Terror》《タルモゴイフ/Tarmogoyf》×2枚という中から《思考囲い/Thoughtseize》をディスカード。
《ウーナの末裔》《呪文づまりのスプライト》による3点ダメージを刻み始める高橋。石村がワンツーと連打した《タルモゴイフ/Tarmogoyf》2体の片方を《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite》でカウンターして、脅威をカウンターすると同時に2点のダメージクロックを盤面追加する。
そして、返すターンには《誘惑蒔き/Sower of Temptation》で《タルモゴイフ》を奪って、フルアタック。
石村も3体目となる《タルモゴイフ/Tarmogoyf》を繰り出し、《名も無き転置/Nameless Inversion》で《ウーナの末裔/Scion of Oona》を排除するのだが...
次のターン、《フェアリーの集会場/Faerie Conclave》をクリーチャー化してのフルアタックによって石村は投了へと追い込まれた。
石村 1-1 高橋
Game 3
第1ターン、《つぶやき林/Murmuring Bosk》(公開:ドラン)アンタップインからの《思考囲い/Thoughtseize》を石村が宣言して試合開始のコングが鳴らされた。
公開された高橋の手札は、《呪文づまりのスプライト》《死の印/Deathmark》《霧縛りの徒党/Mistbind Clique》《剃刀毛のマスティコア/Razormane Masticore》と土地2枚。
この中から、石村は《死の印/Deathmark》のディスカードを選択。
そして、石村は《包囲の搭、ドラン/Doran, the Siege Tower》を、高橋は《苦花/Bitterblossom》と戦線を展開。ダメージレースがスタートして中盤を迎えるのだが、まるで何かのタイミングを計っているかのように《包囲の搭、ドラン》のアタックのみでマナの残してターンを返す石村。
常に4マナか6マナを出せる状態で動く石村。明らかに《雲打ち/Cloudthresher》の構えとしか思えない。 が、いつになっても出てこない《雲打ち/Cloudthresher》。
高橋は《霧縛りの徒党/Mistbind Clique》のタイミングを計るが、あまりにも石村の動きが不審すぎて動くに動けない。が、ここで石村がいつに動きを見せる。
《樹上の村/Treetop Village》をクリーチャー化して、《包囲の搭、ドラン》とのダブルアタックである。
不審に思いながらも、被害を覚悟して《霧縛りの徒党/Mistbind Clique》を場に送り込む高橋。
《地平線の梢/Horizon Canopy》の能力で1ドローするも、他には何のレスポンスもなく《霧縛りの徒党》での覇権能力の解決を許可する石村。
そして、覇権能力解決し、高橋が《霧縛りの徒党》で《樹上の村/Treetop Village》のブロックを宣言すると?
石村 「負けました。」
いきなりの投了宣言に、あっけらかんとした空気がフィーチャーエリアに漂うが、石村の手札にはスペルは無し。《思考囲い》《ドラン》土地といった内容の初手をキープして、そこから延々と土地を引き続けてしまったのだという。
石村 1-2 高橋
観戦していた渡辺 雄也「ライザ(石村)はドローで土地を引き続けていて、《雲打ち》を持っているぞとブラフをかけて動くしかなかったけど、限界があったね仕方ない。」
津村 健志(広島)が待つ準決勝のテーブルへと、高橋が駒を進めた!
準決勝 : 高橋 優太(東京) vs. 津村 健志(広島)
By Daisuke Kawasaki
準々決勝が終了し、準決勝が始まった。正確には始まろうとしていた。
準決勝進出者の名前が読み上げられ、プレイヤーたちが席に着く。
が、津村 健志(広島)と、Olivier Ruel(フランス)の姿が見えない。
しばらくの後に、津村とOlivierのふたりが会場に駆け込んできた。
津村 「オリ(Olivier)がどうしても餃子食べたいって言うもので...」
対戦相手である津村が来るまでの間、高橋 優太(東京)は黙々と津村のデックリストをみながら準決勝に向けて精神を集中させていた。
ギャラリーからの「がんばって」との声に、「がんばるとかないから」と答える。そして、続ける。
高橋 「最善を尽くすだけだから」
高橋は、ストイックに理を詰める。
高橋の名前をはじめて聞いたのは、奇しくも同じく静岡でおこなわれたGP浜松だった。
PTジュネーブトップ8の栗原 伸豪(東京)、そして、高橋が共にPTサンディエゴでファイナリストとなった山本 賢太郎(東京)とのチーム。現在考えれば、ドリームチームと言っても過言ではないほどの強豪チームではあるが、当時の彼らは、まだまだ日本のトーナメントシーンにおいては無名の存在であった。
マッチの終了後に、彼らは生みだした戦略について熱く語ってくれた。その内容は、理を元にきちりと構築されたものであり、また、その練習量を伺わせるものであった。
だが、それでも、まだ草の根のグッドプレイヤー以上の認識ではなかった。
そんな彼らのチーム名は「Wrath of KJ」。彼らに対する情報がなかったため、観戦していた「KJ」こと鍛冶 友浩(埼玉)に彼らについてインタビューした。
鍛冶 「彼らは日本のマジックの未来を担ってくれますよ」
当時は、鍛冶のリップサービスだと、そう思った。
Game 1
先手の津村がまずはマリガン。
高橋が1ターン目に《祖先の幻視/Ancestral Vision》を待機。一方の津村も2ターン目に《精神石/Mind Stone》とお互い順調なスタート。
高橋も2ターン目に、とまでは行かなかったものの、津村のアップキープに《やっかい児/Pestermite》後でマナを縛りに行く。この《やっかい児》は津村の《誘惑蒔き》で奪われてしまう。
ここでやっと《苦花/Bitterblossom》を引き当てた高橋。2枚目の《祖先の幻視》を待機しつつ、これをキャストする。
津村は、返しでヒバリをキャストする。
圧倒的なアドバンテージ能力を持つこのクリーチャーだが、アドバンテージならば高橋も負けていない。待機のあけた《祖先の幻視》で一気に3枚のカードをドローし、手札を充実させる。
そして、ここで高橋は得意の長考に。長考の末に、結局高橋はマナを残したままターンを終了し、津村の出方を伺うこととする。
これに対する津村のアクションは、ヒバリと《やっかい児》でのアタック。高橋は、ここでさらに考え、結果《霧縛りの徒党/Mistbind Clique》をキャストする。手札に対抗策を持たない津村はこれに対応して《精神石》をサクリファイスしてドロー。
このドローが《造物の学者、ヴェンセール/Venser, Shaper Savant》。
仕方なく高橋は、フェアリートークンで《やっかい児》をブロックして相打ちとする。
続くターンに高橋は土地を引き込めない。しかたなくターンエンド。アップキープに行動があるかという津村の問いに対しても、手札の《霧縛りの徒党》は温存する。
津村は《熟考漂い/Mulldrifter》を想起で。津村の墓地にクリーチャーが落ちた瞬に、ヒバリは途方もないアドバンテージクリーチャーとなる。これはさすがに看過できないと、高橋はヒバリへと《名も無き転置/Nameless Inversion》。
こうして、大きくアドバンテージを稼がれるのは防いだが、津村のアタックに対応した《ウーナの末裔/Scion of Oona》は《ルーンのほつれ/Rune Snag》されてしまう。
続くターンにも土地を引けない高橋。今度こそ津村のターンのアップキープに《霧縛りの徒党》をキャストするのだが、2枚目の《ルーンのほつれ》で打ち消されてしまう。津村は《誘惑蒔き》でフェアリートークンを奪い、完全にビートダウンの構えを見せる。
しかし、ここでやっと高橋も二枚目の《祖先の幻視/Ancestral Vision》の待機があけ、一気にドローを進め、ついに念願の6枚目の土地へとアクセスする。
津村のターンのアップキープに再度《霧縛りの徒党》。3度目の正直か、これがついに場に出ることに成功し、津村の土地はフルタップさせられる。高橋はさらに《名も無き転置/Nameless Inversion》を《誘惑蒔き》に打ち込むと、《霧縛りの徒党》によるビートを開始する。
これは厳しい流れの津村。手札には《神の怒り/Wrath of God》はあるもののまずは《誘惑蒔き》でアタック。これが2体のトークンにブロックされたので、1点ずつのダメージを割り振ると、高橋は《ウーナの末裔/Scion of Oona》。
続いて《神の怒り/Wrath of God》。高橋は《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite》。津村は、《造物の学者、ヴェンセール/Venser, Shaper Savant》を対象に《一瞬の瞬き/Momentary Blink》をキャスト。
ここにカウンターは飛んでこなかったのだが...高橋があと2マナを残しているのを見ると、津村は手札に戻すべきカードが存在しないことを認めた。
高橋 1-0 津村
次に高橋の名前を見かけるまでには、しばらく、というには長い時間を経た。
双頭巨人戦でおこなわれたPTサンディエゴ。高橋は、盟友である山本とともに、決勝まで進出し、プロツアーシーンへとセンセーショナルなデビューを果たしたのだ。
そして、その直後の日本選手権。
高橋は、凱旋とばかりにここでもトップ8に入賞し、日本語版のカバレッジでもその存在をアピールしたのだった。
準々決勝では、圧倒的な相性差あるマッチアップで北山 雅也(神奈川)に敗北する。
だが、高橋は、その相性差を相性差としてあきらめるような事はしなかった。マッチアップが判明した後に、夜を徹して山本と練習をおこない、薄い勝率であっても、それを0.0001%でも高めることのできる戦略はないかと模索した。
対戦終了後、高橋は自身の戦略が正しかったのかどうか、その答えを求め、八十岡 翔太(神奈川)をはじめとしたギャラリーに意見を求めた。
勝敗は時の運。だが、導き出した理論は、自分の実力を間違いなく反映している。だからこそ、高橋は、答えを求めたのだ。
高橋は、ストイックに理を詰める。
Game 2
双方マリガンは無し。
高橋は、またも《祖先の幻視》の待機からゲームをスタートする。
一方の津村は2ターン目にマナ加速ができない。津村のターンエンドには高橋が《呪文づまりのスプライト》を場に追加する。
津村は《熟考漂い》を想起でキャストして手札の充実を図る。高橋は、津村の4ターン目に《やっかい児》をキャストするのだが、これは《ルーンのほつれ》されてしまう。
そして、津村の第5ターン。今度は津村の土地が止まってしまう。津村は《誘惑蒔き》をキャストするが、これは即《名も無き転置》で除去されてしまう。
津村が展開にもたついている間に、高橋の《祖先の幻視》の待機があけ、高橋は手札を更に充実させ、津村の《エイヴンの裂け目追い》も《変わり谷》をクリーチャー化してフェアリーの頭数を増やしての《呪文づまりのスプライト》で封殺する。
とにかく、津村は土地が伸びない。土地さえ十分に引ければ、手札の《目覚ましヒバリ》でもなんでもあるのだが、肝心の5枚目の土地が遠いのだ。ドローを進めるべく想起でキャストした《熟考漂い》も、《呪文づまりのスプライト》を手札に戻しつつの《使い魔の策略》で打ち消されてしまう。
ここまでは《呪文づまりのスプライト》のみの非常に小さいクロックだけでダメージを積み重ねてきた高橋だったが、この好機を利用しないてはないと、場の2体の《変わり谷》もクリーチャー化し、ダメージを一気に5点へと加速させる。
津村はまだ土地が引けない。祈るような気持ちでライブラリーへと手を伸ばす。ドローは《裂け目翼の雲間を泳ぐもの》。
そして、続くターンに高橋が《ウーナの末裔》を場に追加すると、津村の手は、ライブラリーではなく、高橋の手へとのばされた。
高橋 2-0 津村
対戦終了後、高橋は、対戦相手である津村や、ギャラリーの栗原たちと、自分の試合についての議論をはじめる。勝った試合であっても、結果は結果である。高橋にとって重要なのは、それがロジックとして正しいのかどうかなのである。
鍛冶 「彼らは日本のマジックの未来を担ってくれますよ」
今ならばわかる。鍛冶の言葉はいつわりのない真実の感想だったのだ。鍛冶は、高橋の姿を常に見ていたのだから。だから、今ならば筆者にもわかる。
昨日のRound 6で、有田 隆一(千葉)に負けた後に筆者に向かって力強く宣言した。
高橋 「明日、必ずまたフィーチャリング席に戻ってきますから...夕方以降に」
誰よりも敗北が嫌いな高橋だからこそ、決勝の席、そしてタイトルへの思いは強い。そして、高橋が求めるのはただの勝利ではない。それは高橋にとって価値のある勝ちでなければいけないのだ。
決勝の相手はOlivier Ruel。世界レベルの強豪だ。きっと、その勝負の中にこそ高橋が求める価値があるはずだ。
高橋は、ストイックに理を詰める。
誰にも負けない情熱をもって。
Vintage Top 8 Decklists : 三國志ヴィンテージ
By Keita Mori and Naoki Kubouchi
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「三國志ヴィンテージ」二人のファイナリスト、阿南(左)と小野
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いま、特定地域で着々とコミュニティが広がりつつあるのがエターナルフォーマット(ヴィンテージ/レガシー)だ。そして、ここグランプリ静岡でもたしかなニーズに応えるべく、日曜日に「三國志ヴィンテージ」という併催イベントが用意された。文字通り、優勝商品が未開封の「ポータル三國志」のディスプレイと大盤振る舞い。
「いやいや、ポータル3が大盤振る舞いなわけないでしょ!」と思われる事情通なオールドファンもいらっしゃるかもしれないが、実は、現在のエターナル形式でこのセットのカードが使えるようになっており、たとえば《伝国の玉璽/Imperial Seal》といったカードにかなり需要があるというご時勢になっている。
さあ、皆さんに見事にスイス5回戦を勝ちあがったベスト8入賞者のデッキリストをすべてお届けしよう。
なお、デッキリストに「Winner」表記のプレイヤーがおらず、「Finalist」が2人となっているのは、シングルエリミネーションの決勝戦がスプリットとなったためである。「最終の新幹線にかけこむため」というのだから、それもいたしかたないのかもしれない。
ちなみに、グランプリ北九州のサイドイベント「レガシー・オープン」で優勝を飾っている黒田 正城(大阪)はデッキを阿南 剛(大阪)に託し、その阿南が決勝に進出と言う結果を残している。
黒田 「みなさん、これからはエターナルがんばっていきましょう!」
Anan Go
Three Kingdom Vintage Open | Finalist
Ono Masayuki
Three Kingdom Vintage Open | Finalist
Natsume Takuya
Three Kingdom Vintage Open | Top 8
Inoue Junji
Three Kingdom Vintage Open | Top 8
Tsuyuki Kouichi
Three Kingdom Vintage Open | Top 8
Itou Hiromichi
Three Kingdom Vintage Open | Top 8
Kawai Ryousei
Three Kingdom Vintage Open | Top 8
Fujii Takayuki
Three Kingdom Vintage Open | Top 8
決勝 : 高橋 優太(東京) vs. Olivier Ruel(フランス)
By Naoaki Umesaki
長かった『グランプリ静岡』も、いよいよ最終マッチ。参加者827名の頂点を決める戦いは、"新やる気のイデア"高橋 優太(東京)と、"世界最強兄弟の弟"Olivier Ruel(フランス)による『青黒フェアリー』の同系対決となった。
最近では『プロツアー・クアラルンプール』にてジョン・フィンケル(アメリカ)が優勝を飾り見事な復活を果たしていたり、Paul Cheon(アメリカ)が構築戦のグランプリ(クラクフ・バンクーバ)を連覇していたりと明るいニュースが続いている海外勢。
しかし、『プロツアー・クアラルンプール』では日本人のTop 8進出が0人というプロツアーにおいては久方ぶりの事態が起こっていたり、本大会でもTop 8に進出している三田村 和弥(千葉)が『プロツアー横浜』の決勝戦においてGuillume Wafo-Tapa(フランス)に苦汁を舐めさせられていたりと、国際舞台において最近の日本は不振を極めていると言っていいだろう。
そして、三田村を倒してプロツアー横浜で優勝を果たしたGuillume Wafo-Tapa(フランス)から託されたデッキで、ここまで勝ち上がってきたOlivier Ruel。この決勝戦のマッチアップに何か因縁めいたものを感じるのは、僕だけではないはず。
まさか、日本開催グランプリのトロフィーすらも海外に流出してしまうのか!?
高橋 優太が日の丸を背負い、"絶対に負けられない戦い"となった決勝戦のテーブルへと向かう。
Game 1
お互いに、2ターン目に《苦花/Bitterblossom》を貼る立ち上がり。
続いて高橋は《祖先の幻視/Ancestral Vision》を待機してドローを進めにいくが、それ以外にお互いアクションは無く、《苦花》による1点のライフ損失と【1/1】トークンが場に出るだけのターンが3ターン程続く。
お互いにインスタントタイミングで動くことが多いデッキのため、牽制しあい迂闊に動けないような空気が張り詰める。
その沈黙を破り、先に仕掛けたのはOlivier。3体のトークンをコントロールしている状態で、2体だけアタック。
高橋は、それぞれ1体ずつ《苦花》トークンでのブロックを宣言。そして、この戦闘を一方的なものとする《ウーナの末裔/Scion of Oona》を持っているのか、いないのかとお互いに探りあいが始まる。
高橋 「ダメージをスタックに乗せてもいいですか?」
Olivier 「君は?」
高橋 「優先権を持っているのはターンプレイヤーのあなたなので、そちらから先に宣言をどうぞ」
Olivier 「パスです、ダメージスタックを乗っけていいですか?」
高橋 「ダメージスタックをスタックに乗せるのはOKですけど、解決前に何かアクションありますか?」
Olivier 「...。ないです、そちらは?」
高橋 「...。ないです。ダメージ解決ですね。」
お互いに《ウーナの末裔》を持っているのか持っていないのかは結局わからず、まだ探り合いが続く。だが、このままでは話が進まないとOlivierは2枚目となる《苦花》を展開。数で押しにかかる。
ただターンが過ぎれば不利になる一方である高橋は《誘惑蒔き/Sower of Temptation》でOlivierのトークンのコントロールを奪い果敢にアタックをしかけるが、Olivierは対応して《やっかい児/Pestermite》をプレイ。自身の《ペンデルヘイヴン/Pendelhaven》を起こして能力を起動。【1/1】トークン同士の戦闘を一方的な戦闘にする。
盤面的には厳しくなってきた高橋だが攻め手を緩めるわけにはいかない。次のターンも《誘惑蒔き/Sower of Temptation》とトークン2体によるアタックを敢行。
《誘惑蒔き》は2体の【1/1】トークンにブロックされるが、高橋は《名も無き転置/Nameless Inversion》でその片方を除去。 しかし、Olivierも《誘惑蒔き》を《送還/Unsummon》し、再びプレイされたところを《ルーンのほつれ/Rune Snag》2枚でカウンター。
徐々に《苦花/Bitterblossom》の枚数で勝るOlivierがトークンの物量で押しはじめる。しかも、Olivierがコントロールしている《ペンデルヘイヴン/Pendelhaven》の存在が、高橋のブロックをやりにくくしている。
しかし、Olivierも《苦花/Bitterblossom》2枚によって毎ターン2点という馬鹿にできないダメージを喰らっているため、逆転のチャンスは十分にあり、もちろん高橋もその一発逆転を狙っており諦めていない。
高橋が何も持っていなければ、ラストとなってしまうターンを迎える。
果たしてこのまま終わってしまうのか?
しかし、高橋はOlivierのアップキープに《謎めいた命令/Cryptic Command》でOlivierの軍勢を全てタップして、《フェアリーの集会場/Faerie Conclave》をバウンス。
返すターンには、フルアタックして満を持しての《ウーナの末裔/Scion of Oona》投入!
高橋は最後の最後でOlivierに痛い一発を叩き込み、戦闘終了後に残ったOlivierのライフは2。
Olivierの場には《苦花/Bitterblossom》が2枚貼ってあるので...。
高橋 1-0 Olivier
・高橋のサイドボーディング
【out】
4《やっかい児/Pestermite》
1《霧縛りの徒党/Mistbind Clique》
【in】
3《思考囲い/Thoughtseize》
2《使い魔の策略/Familiar's Ruse》
・Olivierのサイドボーディング
【Out】
2《やっかい児/Pestermite》
2《送還/Unsummon》
4《ウーナの黒近衛/Oona's Blackguard》
1《霧縛りの徒党/Mistbind Clique》
【in】
2《コショウ煙/Peppersmoke》
4《思考囲い/Thoughtseize》
3《誘惑蒔き/Sower of Temptation》
高橋をトーナメントシーンにおいて見るようになったのは、神河ブロック構築で行われた『グランプリ新潟』の頃だった。東京の大学に進学するために新潟から出てきた高橋と、カードショップなどでの調整などを通して交流を持つようになった。
当時の高橋はプロでもなんでもない一般のプレイヤーだったが、高橋にはその当時から将来を感じさせる何かがあった。どんな試合でもミスが無かったかどうか感想戦を熱心に行い、上達することに対して貪欲であったからだ。負け試合から学ぶ者は強くなるとはよく言ったもので、初参加の大型イベントであった『グランプリ新潟』において、直前トライアルを優勝して2日目進出を果たした。それから数年、『プロツアーサンディエゴ』準優勝をはじめとする現在の高橋の活躍は皆さんご存知だろう。
そして今、高橋は念願となる"優勝"という二文字に王手をかけている。
Game 2
1本目を先取した高橋、1ターン目・2ターン目と《祖先の幻視/
Ancestral Vision》を連続して待機。さらに、続くターンには《苦花/
Bitterblossom》展開を展開。 中々の滑り出しをみせる。
Olivierも《やっかい児/Pestermite》を連打する展開をみせるが、高橋は2体目を《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite》でカウンター。エンドステップには更に《名も無き転置/Nameless Inversion》で《やっかい児》を除去、Olivierの場をまっさらにする。
Olivierも、待機が明けてプレイされる高橋の《祖先の幻視/Ancestral Vision》を2枚とも《呪文づまりのスプライト》で消し、高橋のアップキープに《霧縛りの徒党/Mistbind Clique》を仕掛けるも、高橋はOlivierが仕掛けたこの隙に《ウーナの末裔/Scion of Oona》を場に通し、【2/2】となった《苦花》トークン3体と《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite》2体でアタック!
1体は《霧縛りの徒党》でブロックして返り討ちにするも、4体の攻撃が本体に通りOlivierのライフは15から7に。
Olivierは《霧縛りの徒党/Mistbind Clique》アタックから、ノーマルモードでの《悪名高き群れ/Notorious Throng》をプレイ。4体のトークンを出し、高橋のアタックに耐えようとするが、もはや抵抗もここまで!
高橋 2-0 Olivier
Yuuta Takahasi is the Grandprix Shizuoka 2008 Champion !