Les Plus Club で昨年の Pro Tour New York 準優勝という成績を残したフランスの若手 Gabriel Nassif。一方の藤田、通称ローリーは Pro Tour 東京 で日本勢初の Pro Tour Best 8 入りを果たした日本の代表格。
Gabriel が基本形である青黒二色の純血型サイカトグを使用すれば、藤田は先日のグランプリ台北優勝デッキとなった《狩猟場/
Hunting Grounds(JU)》を独自に改良したものを用いている。
Game 1
《留意/Mental Note(JU)》。Gabriel が Judement から投入したのは、墓地を増やしながら山札を掘り進むこの一枚。なるほど、サイドの《恐ろしい死/Ghastly Demise(OD)》の威力を高めたり、偶然落ちる《綿密な分析/Deep Analysis(TO)》のうっかりボーナスなど運次第では強力な一枚となるのだろう。
ただし運次第。今回 捲れたのは、《サイカトグ/Psychatog(OD)》と《記憶の欠落/Memory Lapse(MI)》。藤田もカードを見ながら「別に美味しくないな」という表情で確認する。
互いに土地をたんたんと並べる展開。次は藤田の番。《洞察のひらめき/Flash of Insight(JU)》。動きどころが少ないゆったりコントロールデッキである狩猟場デッキで、《嘘か真か/Fact or Fiction(IN)》と共に数少なく能動的に動けるサーチ呪文。しかも単なる採用では無く、藤田はこれを二重三重に利用する仕掛けを用意している。
《洞察のひらめき/Flash of Insight(JU)》。《狡猾な願い/Cunning Wish(JU)》から持ってきた《洞察のひらめき/Flash of Insight(JU)》。場のパーマネントに進展が無いまま、藤田だけがじわりじわりと手札の調整を行う。Gabriel の顔に、微妙に嫌そうな表情。
藤田の唇がいつもの如く尖り始める。独特な精神集中の兆候。
Gabriel のターン終了時、まずは一枚目の《嘘か真か/Fact or Fiction(IN)》を使用する藤田。これは《対抗呪文/Counterspell(MM)》←《対抗呪文/Counterspell(MM)》←《堂々巡り/Circular Logic(TO)》と応酬が行われ不発弾。
ここで藤田は積極策。メインフェーズで二枚目を使用。これにも《対抗呪文/Counterspell(MM)》が飛ぶが、今度は藤田の《記憶の欠落/Memory Lapse(MI)》が。《狩猟場/Hunting Grounds(JU)》を含むパイルを手にする。だが、手札や土地の状況を確認し、場に出すことなくターンを終了。
青マナを二つだけ残す藤田を見ながら、Gabriel が必殺の計画を練る。というか何かを為さねば。場にある土地は八枚。逆襲となる《嘘か真か/Fact or Fiction(IN)》、藤田が残りの土地全てを使用し《記憶の欠落/Memory Lapse(MI)》を唱えると、《魔力の乱れ/Force Spike(7E)》。
満を持して現れる《サイカトグ/
Psychatog(OD)》。これまで使い道の無かった《排撃/Repulse(IN)》を藤田が使うと、同じく使い道の無い《霊気の噴出/
AEther Burst(OD)》で先に手札へ戻す Gabriel。何しろ、今後出てくるかもしれない《神秘の蛇/Mystic Snake(AP)》を戻しても全く旨味が無いし。
この間にも藤田はフラッシュバックで《洞察のひらめき/Flash of Insight(JU)》を使用し手札を増やしていく。片道切符との差がじわじわと。
そして《狩猟場/Hunting Grounds(JU)》が場に。墓地は7枚。
Gabriel も負けじと再び《サイカトグ/Psychatog(OD)》を場に。これが通るものの、《嘘か真か/Fact or Fiction(IN)》は摩訶不思議に登場する《神秘の蛇/Mystic Snake(AP)》によって阻止。
この二つの生物が接触する。Gabriel は、この後予想される攻防を考えながらゆっくりと墓地を取り除き一点をパンプ。ダメージスタックの後、藤田は勿論排撃を。無いわけが。
終わってみれば、ここが焦点であった。
この排撃に
Gabriel : 《記憶の欠落/Memory Lapse(MI)》
藤田 : 《対抗呪文/Counterspell(MM)》
Gabriel : 《堂々巡り/Circular Logic(TO)》
藤田 : 《神秘の蛇/Mystic Snake(AP)》
Gabrile : 《記憶の欠落/Memory Lapse(MI)》
藤田 : 《対抗呪文/Counterspell(MM)》
と怒涛の駄目駄目ラッシュが展開される。総量で上回ったのは、フラッシュバックのおかげで倍するドローサポートを使用した藤田。更にはアンタップの後、《狡猾な願い/Cunning Wish(JU)》から、ひらめきのコストとして取り除かれていた《嘘か真か/Fact or Fiction(IN)》が再利用。いやはや、凄まじく絡み合ったギミックの数々。
アドバンテージに支えられた藤田が初戦を勝ち取る。
藤田 1 - Gabriel 0
Game 2
かぷかぷかぷかぷかぷかぷかぷぷ
再び、たんたんたたたんと土地が並ぶ並ぶ。この土地置き洗面器から先に顔を上げたのは、Gabriel。五枚の土地から《嘘か真か/
Fact or Fiction(IN)》をキャストし、これに藤田の《吸収/
Absorb(IN)》が飛ぶ。寂しげに Gabriel は《留意/
Mental Note(JU)》。
更なる留意。じりじりと Gabriel が山札を掘り進む。
今度は藤田。《狡猾な願い/Cunning Wish(JU)》。これに《記憶の欠落/Memory Lapse(MI)》。Gabriel の手札は5枚。藤田は許容し、次のターン再び。だが今度は《対抗呪文/Counterspell(MM)》。
続けて六枚の土地を余しながら、Gabrielが《強迫/Duress(7E)》。
藤田 : 《神秘の蛇/Mystic Snake(AP)》
Gabriel : 《堂々巡り/Circular Logic(TO)》
藤田 : 《対抗呪文/Counterspell(MM)》
Gabriel : 《堂々巡り/Circular Logic(TO)》
と続いた結果、ようやく開かされる藤田の手札。
《吸収/Absorb(IN)》《神秘の蛇/Mystic Snake(AP)》《狩猟場/Hunting Grounds(JU)》《綿密な分析/Deep Analysis(TO)》。「おいおい、引きすぎだろ」と言いたげな Gabriel だが、気を取り直し、後々を考えながら《狩猟場/Hunting Grounds(JU)》を墓地へ。
藤田はその返しで《綿密な分析/Deep Analysis(TO)》を使用し手札を拡充。
Gabriel も同じく分析から、続けてフラッシュバックにチャレンジすると、これには藤田の欠落が。しかも、藤田のそれは成功。手札の量と質に差が出始める。
最早、お前を使うことはないな。そう考えたのか、藤田は蛇を普通に召喚。せっかく築き上げたアドバンテージを利用しライフを攻めにかかり、そしてこれが通る。
この一体の蛇が面白いように Gabriel のライフを削る。気付けば残りは僅か 8。
何か、何かを。逆転の一打を求めた Gabriel は必死に《嘘か真か/Fact or Fiction(IN)》を。
藤田 : 《吸収/Absorb(IN)》
Gabriel : 《対抗呪文/Counterspell(MM)》
藤田 : 《吸収/Absorb(IN)》
Gabriel : 《記憶の欠落/Memory Lapse(6E)》
ここで一旦解決すると、藤田は更なる《吸収/Absorb(IN)》。Gabriel も《セファリッドの円形競技場/Cephalid Coliseum(OD)》を負けじと起動し、《堂々巡り/Circular Logic(TO)》へ...とはならず、この競技場がただ単に起動しただけ。藤田が6ライフを獲得し、Fact が墓地へと。
だが、Gabriel には勿論次なる仕掛けが。
先ほどのは囮。これが本命の《嘘か真か/Fact or Fiction(IN)》!
じゃーそれには《対抗呪文/Counterspell(MM)》。
そうね。ちぇ。
だが、こんなもんじゃへこたれちゃーやらねーぜ。とアンタップする Gabriel。並んだ土地は三枚の競技場を含めた11枚。対する藤田は僅かに三枚。このマナ差があれば。きっと。なんとか。
材料が無けりゃ、どんなに腕のいい職人でも料理は作れないわけで。
寂しげに墓地の競技場を見ながら、Gabriel が投了。
藤田 2 - Gabriel 0
Tsuyoshi Fujita
Hunting Ground