今季絶好調の大礒正嗣。
ツアー初出場となったのはプロツアー・ボストン。当時、二日目進出を果たしたHato Beamは檜垣貴生のワンマンチームという風に認識されていたものだった。しかし、いまや大礒正嗣はシングルプレイヤーとしても素晴らしいパフォーマンスを見せるようになり、今季の新人王争いで暫定二位という位置につけているのである。
...暫定二位?
そう。ここシカゴでの戦績いかんによっては、冗談抜きで新人王が狙えるポジションにまで彼はのぼりつめていたのである。ファーストドラフトを無難に3-1で勝ち上がった大礒は、果たしてどのようなロチェスター技術をみせてくれるだろうか。
卓には世界選手権 Top 8のOstrovich、ボストン Top 4 の Sonne(Slay Pillage Gerard)、さらにはHegstad...と、なかなかに強豪ぞろいである。
Pod
| ①十文字太郎 |
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⑧Brian Hegstad
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②Jordan Berkowitz |
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⑦Jonathan Sonne
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③大礒正嗣 |
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⑥Diego Ostovich
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④Christopher Harrell |
| ⑤Florian Oberauer |
1st Pack
以下は
パック開封者(最終的なデッキカラー):開封者がファーストピックしたカード
という書式。
大礒のピック、というのは文字通りにそのパックから大礒がドラフトしたカードのこと。
① 十文字太郎(青緑+赤):《稲妻の裂け目/Lightning Rift》
大礒のピック:《定員過剰の墓地/Oversold Cemetery》・ゴミ
②Jordan Berkowitz(黒白):《疾風衣の侵略者/Gustcloak Harrier》
大礒のピック:《幸運を祈る者/Wellwisher》・ゴミ
③ 大礒正嗣(赤緑):《貪欲なるベイロス/Ravenous Baloth》
他候補:《残酷な蘇生/Cruel Revival》
④ Christopher Harrell(黒白):《エルフの戦士/Elvish Warrior》
大礒のピック:サイクリングランド(緑)・《ワイアウッドの誇り/Wirewood Pride》
⑤ Florian Oberauer(赤白):《陽光の突風/Solar Blast》
大礒のピック:《熱病の魔除け/Fever Charm》・《霧衣の壁/Mistform Wall》
⑥ Diego Ostovich(青黒):《戦慄の葬送歌/Dirge of Dread》
大礒のピック:《焼けつく肉体/Searing Flesh》・《疑い深い濃霧獣/Leery Fogbeast》
⑦ Jonathan Sonne(赤青):《未来予知/Future Sight》
大礒のピック:《ゴブリンの機械技師/Goblin Machinist》・《嘲るエルフ/Taunting Elf》
⑧ Brian Hegstad(黒白):《鞭縄使い/Whipcorder》
大礒のピック:《突進する石背獣/Charging Slateback》・《嘲るエルフ》
競技性より協調性...のハズのロチェスター。
しかし、③と④のプレイヤーのパックに関する部分をよく見て欲しい。そう、上家の大礒が《ベイロス》で緑を主張した直後に下家のHarrellが《エルフの戦士》を初手取りしているのである。言うなれば、最序盤にまったく脈絡のないかたちで喧嘩を売られた、というわけである。
「さすがに...何事かと思いましたよ...。オレだけクラッシュされちゃうのかなぁって」
ただ、最終的に黒白に落ち着いていることからもわかるとおり、どうやらHarrellはあまりロチェスターが得意でないプレイヤーのようだ。おそらく、特に考えもなしにピックしてしまったのではないだろうか。しかし、ここでHarrellが大礒に喧嘩を売ったという事実は、実にこの卓に大きな影響を与えることになるのである。
「どうやら緑は一波乱あるぞ...」という判断からだろうか。そう、⑥Ostrovich、⑦Sonne、⑧Hegstadといういわゆる卓の三強が揃って緑を回避してくれたのだ!
まさに、災い転じて福となるというやつである。
もっとも、大礒が早い段階で黒を切って赤に走ったという好判断のほうが大きいのかもしれないが...ともあれ、彼のデッキは加速度的に強くなっていくのである。
2nd Pack
① Brian Hegstad(黒白):《石弾投擲兵/Gravel Slinger》
大礒のピック:《エルフの騎手/Elven Riders》・《熱病の魔除け》
⑦Jonathan Sonne(赤青):《狙いすましたなだれ/Pinpoint Avalanche》
大礒のピック:《噛みつくスラッグ/Snapping Thragg》・《樺の知識のレインジャー/Birchlore Rangers》
⑥Diego Ostovich(青黒):《残酷な蘇生/Cruel Revival》
大礒のピック:《毒吐きゴルナ/Spitting Gourna》・《泥岩皮の暴れ者/Shaleskin Bruiser》
⑤Florian Oberauer(赤白):《新たな信仰/Renewed Faith》
大礒のピック:《クローサの拳カマール/"Kamahl, Fist of Krosa"》、《嘲るエルフ/Taunting Elf》
④Christopher Harrell(黒白):《恐怖布の急使/Frightshroud Courier》
大礒のピック:《ショック/Shock》・ゴミ
③大礒正嗣(赤緑):《うなるアンドラック/Snarling Undorak》
②Jordan Berkowitz(黒白):《残酷な蘇生》
大礒のピック:《毒吐きゴルナ/Spitting Gourna》・《乱打する岩角獣/Battering Craghorn》
①十文字太郎(青緑+赤):《霧衣の壁/Mistform Wall》
大礒のピック:《乱打する岩角獣》・《帰化/Naturalize》
3rd Pack
①十文字太郎(青緑+赤):《戦争の言葉/Words of War》
大礒のピック:《うつろう爆発/Erratic Explosion》・ゴミ
②Jordan Berkowitz(黒白):《残酷な蘇生》
大礒のピック:《ドラゴンの休息地/Dragon Roost》・ゴミ
③大礒正嗣(赤緑):《めった切り/Slice and Dice》
④Christopher Harrell(黒白):《病みあがりの介護/Convalescent Care》
大礒のピック:《ゴブリンの監督官/Goblin Taskmaster》・ゴミ
⑤Florian Oberauer(赤白+青):《奮起Inspirit》
大礒のピック:《ワイアウッドの伝令/Wirewood Herald》・《憤怒の冠/Crown of Fury》
⑥Diego Ostovich(青黒):《上昇するエイヴン/Ascending Aven》
大礒のピック:サイクリングランド(緑)・《鳴き叫ぶウミタカ/Screaming Seahawk》
⑦Jonathan Sonne(赤青):《忘れられた洞窟/Forgotten Cave》
大礒のピック:《針刺の殴り獣/Spined Basher》・《精力の冠/Crown of Vigor》
⑧Brian Hegstad(黒白):《ダールの槍騎兵/Daru Lancer》
大礒のピック:《ショック》・《熱病の魔除け》
かくて、自分で開けてもいない《クローサの拳カマール/"Kamahl, Fist of Krosa" 》と《ドラゴンの休息地/Dragon Roost》が満を持して大礒のもとへ飛び込んでくるというハッピーエンド。そこかしこからパニックの香り、悪戦苦闘の痕跡が読み取れる中...大礒は間違いなく卓内最強候補といえるだけのデッキを構築して見せているのである。
また、淡々と青赤の強力カードを収集し、《稲妻の裂け目/Lightning Rift》2枚という素晴らしいデッキを構築していたSonneのもとに「なぜか《溶岩使いの技/Lavamancer's Skill》が出現しない」といったオカルト的な追い風まで。
大礒正嗣、どうやら上昇気流真っ只中であるようだ。
「レア強いんで、生意気ですが6-1狙ってみようかな...と」
Masahi Ooiso
PT Chicago 2nd Draft