Round 5

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八十岡 翔太(東京) VS Marcio Carvalho(ポルトガル)

八十岡 翔太
昨年、中村 修平(大阪)が念願のPlayer of The Yearを獲得したことで、ついに日本人のPoY獲得者が4人となった。

今なお、世界中をまわり続け、国際的な評価の高い中村と、齋藤 友晴(東京)。

そして、2005年のPlayer of The Yearであり、世界中のマジックプレイヤーに愛される津村 健志(広島)。

この3人のプレイヤーに比べると、2006年PoYである八十岡 翔太(東京)の国際的な認知度は明らかに低いように感じられる。

2006年こそ、PTチャンピオンに輝いたものの、チームタイトルであり、八十岡自身の個人タイトルが無いこと、そして2007年・2008年においての成績が少し地味だったせいか、強いインパクトを与えられていないのだろう。

むしろ、昨年は、国内ですら九十岡(クソオカ)や土地岡などといったニックネームをつけられるほどの扱いだったのだ。

しかし、筆者としては、数多くいる日本のプレイヤーの中から「スタンダードウォッチング」という企画のパートナーとして八十岡を選択したくらいに、八十岡というプレイヤーの実力を信頼している。

たしかにここ2年間の八十岡の成績は十分とは言えなかったかもしれない。

だが、大きく環境の変化したこのプロツアー京都での八十岡は、何か大きなことをやってくれるのではないかという予感がある。

そして、実際にスタンダードラウンドを全勝し、ドラフトに突入したというのだから、その初戦を筆者がレポートしないわけにはいかないだろう。ましてや、アリーナに呼び出されたのであれば、なおさらだ。

対戦相手は、Marcio Carvalho(ポルトガル)。2005年の世界選手権準々決勝での浅原の対戦相手である。

Game 1

先手はCarvalho。

八十岡は《ヴィティアのとげ刺し/Vithian Stinger》とプロテクション緑の《ゾンビの異国者/Zombie Outlander》で序盤を優勢に進めるのだが、中盤以降に、一気に細かいアドバンテージを無視するような盤面の優位を確立してしまうのが、この環境のナヤという断片。

八十岡もなんとか《アンデッドのレオトー/Undead Leotau》を追加することで、パワーバランスを維持しようとするのだが、《猛きセロドン/Bull Cerodon》、そして《炎破のドラゴン/Flameblast Dragon》と展開されてしまうと、一気にライフを削りきられてしまったのだった。

圧倒するCalvalhoのゲーム。

Calvalho 1-0 八十岡

マルシオ・カルバルホ
Game 2

先手の八十岡は《潮の虚ろの大梟/Tidehollow Strix》を2ターン目にキャスト、そして3ターン目にも《最前線の賢者/Frontline Sage》をキャストと軽快な展開を見せ、《潮の虚ろの大梟》でアタックするのだが、これは《クァーサルの伏兵/Qasali Ambusher》によって阻まれてしまう。

そして、八十岡の続く《カターリの金切り声上げ/Kathari Screecher》も《クァーサルの伏兵》で押さえ込むCalvalho。

だが、八十岡は《淀み水の精霊/Brackwater Elemental》で《風切るイグアナール/Hissing Iguanar》を相打ちにとると、《ゾンビの異国者/Zombie Outlander》と《アンデッドのレオトー》で地上を押さえ込み、《ヴィティアのとげ刺し/Vithian Stinger》と蘇生クリーチャーによる攻撃でCalvalhoのライフをじわじわと削っていく。

Calvalhoも《猛きセロドン》や《野生のレオトー/Wild Leotau》で盤面を構築しようとするのだが、しかし、《最前線の賢者/Frontline Sage》で毎ターン2枚引いて1枚捨てる状態を維持し続ける八十岡にカードのクオリティで追いつけない。

もともとのデッキのカードクオリティのおかげで、なんとか追いつくかというところで八十岡は《ヴィスの吸収/Absorb Vis》でゲームを決めたのだった。

震撼する八十岡のゲーム。

Calvalho 1-1 八十岡

Game 3

八十岡は2ターン目に再び《潮の虚ろの大梟》をキャストすると、Calvalhoが3ターン目にキャストした《風切るイグアナール》を《水膨れ虫/Blister Beetle》で除去し、4ターン目には《ヴィティアのとげ刺し》を追加と、一見好調な展開。

しかし、この間にCalvalhoも《鼓声狩人/Drumhunter》と《洞窟のソクター/Cavern Thoctar》によってドローエンジンを完成させてしまう。

八十岡は、《最前線の賢者》をキャストし、《潮の虚ろの大梟》でCalvalhoのライフを削りつつ、《洞窟のソクター》を《水膨れ虫》でチャンプアタックし、複雑なライフレースにゲームを持ち込む。

これに対してCalvalhoは《野生のレオトー》をさらに追加することで、一気にゲームを決めてしまうプラン。八十岡は《骸骨化/Skeletonize》で《鼓声狩人》を除去し、トークンの再生コストとして黒マナを残しつつターンを渡すのだが、このトークンは《破門/Excommunicate》で空虚の彼方へと送り込まれる。

こうして一気にライフを削りにかかるCalvalhoの前に立ちはだかるのが、《グリクシスの奴隷使い/Grixis Slavedriver》。

これによって、盤面の消耗戦を行いながらCalvalhoのライフを削っていった八十岡。5連勝目前か、と思いきや、Calvalhoがキャストしたのは《ナカティルの狩り群れ/Nacatl Hunt-Pride》。

ある程度、八十岡のブロック状況を自由にコントロールできるこのクリーチャーの登場で、一気に盤面は複雑化した。

しかし、複雑な盤面のゲームこそ、八十岡のホームグラウンドなのだった。

Calvalho 1-2 八十岡

八十岡 「今回は調整してきたからね」

今回は?

とも思うが、珍しく成績を残している時くらいは、八十岡節も笑って受け流しておこうと思う。

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