棚橋 雅康(新潟) vs. Eric Jones(アメリカ)
プロツアー京都もついに最終ラウンド。
もう、使い古された書き始めだが、やはり最終ラウンドにはひとつの感慨がある。
多くのプレインズウォーカーたちが研鑽を積み、その成果がでる、まさにその瞬間なのだから。
この14ラウンドで、LSVことLuis Scott-Vargasとマッチアップされた山本 明聖(和歌山)は、合意の上での引き分けによって、トップ8入賞を確定させた。
そして、またひとり、トップ8に日本人の席を確保するべく、この最終ラウンドを戦おうとしているプレイヤーがいる。
棚橋 雅康(新潟)だ。
GP神戸でのトップ8入賞で昨年ブレイクを果たした棚橋が、本大会で、そのブレイクがフロックでないことを証明できるかどうか、そして地元新潟勢の期待に応えることができるかどうかがこのマッチアップできまる。
おそらく、この最終戦で勝利した上でのオポーネントマッチパーセンテージでの勝負になると思われ、棚橋曰く「オポが相当厳しいので、勝っても抜けれるかどうか」というが、人事を尽くして天命を待つ、このマッチに勝利するしか棚橋にできることは無いのだ。
対戦相手はEric Jones(アメリカ)。
《氷の干渉器/Icy Manipulator》と《威圧の王笏/Scepter of Dominance》が投入された赤白コントロールであり、会場で、多少話題になっているアーキタイプである。
一般的に考えれば、この手のボードコントロールデックは、パーミッションによわく、棚橋のデックは、パーミッションに区分される青黒フェアリーである。
しかし、勝負は水物、終わってみなければわからない。
Game 1
棚橋は《思考囲い/Thoughtseize》で《復讐のアジャニ/Ajani Vengeant》《神の怒り/Wrath of God》《ゴブリンの突撃/Goblin Assault》《氷の干渉器》という手札から《ゴブリンの突撃》をディスカードさせる。
そして、2ターン目に《苦花/Bitterblossom》をキャスト。
Ericは《氷の干渉器》をキャストするものの、棚橋は《霧縛りの徒党/Mistbind Clique》でマナを縛りつつ、《神の怒り》を《謎めいた命令/Cryptic Command》でカウンターし《氷の干渉器》をバウンスする。
続いて《エレンドラ谷の大魔導師/Glen Elendra Archmage》がキャストされ、《氷の干渉器》をカウンターし続けると、Ericに残された防衛手段は無かった。
棚橋 1-0 Eric
Game 2
棚橋の2ターン目の《苦花》をコンフラックスで追加された対策カードのひとつ《天界の粛清/Celestial Purge》で破壊するEric。
続いて棚橋が《思考囲い》をキャストすると、そこはなんと《耳障りな反応/Guttural Response》《アラーラのオベリスク/Obelisk of Alara》に《火山の流弾/Volcanic Fallout》が2枚という対策カードの固まりのような手札。
棚橋はここから《火山の流弾》をディスカードさせる。
しかし、ここでのEricのライブラリートップが《復讐のアジャニ》。
これをカウンターする事ができない棚橋は、ターンエンドに《呪文づまりのスプライト/Spellstutter Sprite》をキャスト、さらに《エレンドラ谷の大魔導師》を追加し、クロックを刻む。
《火山の流弾》で流されようとも《復讐のアジャニ》の忠誠カウンターを減らしていく。
そして《霧縛りの徒党》が《エレンドラ谷の大魔導師》のバックアップで、勝利へのカウントダウンを開始する。
Ericに残された最後のターンのアップキープに棚橋が《霧縛りの徒党》をキャストすると、Ericは静かに土地を片付け、棚橋はEricに手を差し出した。
棚橋 2-0 Eric
この勝利によって、棚橋は人間の力でできることをやりきった。
あとは、回りの3敗ラインのプレイヤーたちの勝敗の結果が、そしてこれまでに棚橋と対戦してきたプレイヤーたちの勝敗の結果次第だ。
すべてのラウンドが終了し、ついにヘッドジャッジによってファイナルスタンディングが読み上げられる。
まずは、当然のようにLSVの名前が読み上げられ、そして、次々と入賞したプレイヤーの名前が読み上げられる。
先だってトップ8を決定していた山本の名前があがり、7人のプレインズウォーカーがトップ8入賞を決定した。
最後のひとり。この時点でトップ8入賞の可能性が残ったプレイヤーは棚橋のみ。
ヘッドジャッジの声が、マイクを通して、会場中に響き渡る。
フローム ジャパーン!