3色による断片同士の争いになるかと思われた「アラーラの断片」リミテッドによるグランプリ岡山2008。しかし、決勝戦まで勝ち抜いてきたのは、掟破りの2色デッキであった。
3色ゆえに色マナに不自由しがちな世界を、その抜群の安定性で打ち破ってきた2色デッキ。
だが、決勝戦で待ち受けていたのは、断片の特性である「アーティファクト」を強くフィーチャーしている3色デッキであった。
使用するのは、日本選手権とThe Finalsでは抜群のトップ8進出率を誇り、また、2006年世界王者として知られる「魔王」三原 槙仁(千葉)。
驚くべき事に、なんと国内イベントでは未だ無冠であり、さらに、グランプリトップ8も05年グランプリ・北九州に続いて2回目だという。
そんな三原がついに国内でタイトルを獲得したのである。
さらに特筆するべきは、決勝の対戦相手が三田村 和弥(千葉)という同じコミュニティであった事だろう。
切磋琢磨してきたチームメンバーが頂上での決戦をおこなう。これ以上に、そのコミュニティの活動のすばらしさを証左する出来事があるだろうか。
また、優勝者争いと並び注目のPlayer of the Yearレース。
トップを独走する中村 修平(大阪)は、今大会でも3点を獲得し、リードを広げたかに見えたが、追走するOlivier Ruel(フランス)がトップ8に入賞したことにより、わずかに差を縮めた。
多くのトピックに彩られ、盛り上がり続けた2008年シーズンも、もう終盤。
すべての物語は、12月11日からの世界選手権で、そして、12月27日から開催されるFinals/Limitsで完結する。
この物語の結末を是非見届けていただきたい。
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Quarterfinals |
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Semifinals |
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Finals |
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Champion |
| 1 |
Yamamoto, Akimasa
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Ikeda, Tsuyoshi, 2-0
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| 8 |
Ikeda, Tsuyoshi
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Mihara, Makihito, 2-0
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| 4 |
Muramatsu, Daisuke
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Mihara, Makihito, 2-1
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Mihara, Makihito, 2-0
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| 5 |
Mihara,Makihito
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| 2 |
Mitamura, Kazuya
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Mitamura, Kazuya, 2-0
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| 7 |
Wafo-tapa, Guillaume
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Mitamura, Kazuya, 2-1
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| 3 |
Ruel, Olivier
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Nakajima, Chikara, 2-0
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| 6 |
Nakajima, Chikara
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EVENT COVERAGE
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INFORMATION
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25:25: Legacy – 岡山レガシーオープンより
by Keita Mori
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決勝: 三原 槙仁(千葉) vs. 三田村 和弥(千葉)
by Daisuke Kawasaki
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準決勝: 三原 槙仁(千葉) vs. 池田 剛(福岡)
by Naoaki Umesaki
-
準決勝: 三田村 和弥(千葉)vs.中島 主税(神奈川)
by Daisuke Kawasaki
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準々決勝: 三田村 和弥 (千葉) vs. ギョーム・ワフォ=タパ(フランス)
by Naoaki Umesaki
-
準々決勝: Olivier Ruel(フランス) vs. 中島 主税(神奈川)
by Daisuke Kawasaki
-
Draft Report: 決勝ドラフトインプレッションレポート
by Daisuke Kawasaki
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Photo Essay: グランプリ岡山の風景より
by Keita Mori
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Info: Top 8 Decklists
by Event Coverage Staff
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18:35: Top 8 Player Profiles
by Event Coverage Staff
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Day 2 Blog Archive
by Event Coverage Staff
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Info: Day 2 Player List
by Event Coverage Staff
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Day 1 Blog Archive
by Event Coverage Staff
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Info: Fact Sheet
by Event Coverage Staff
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| 1. Makihito Mihara |
$3,500 |
| 2. Kazuya Mitamura |
$2,300 |
| 3. Chikara Nakajima |
$1,500 |
| 4. Tsuyoshi Ikeda |
$1,500 |
| 5. Daisuke Muramatsu |
$1,000 |
| 6. Olivier Ruel |
$1,000 |
| 7. Akimasa Yamamoto |
$1,000 |
| 8. Guillaume Wafo-Tapa |
$1,000 |
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18:35: Top 8 Player Profiles
by Event Coverage Staff
■村松 大輔/Daisuke Muramatsu
ホームタウン/Hometown:愛知県(野瀬派)
年齢/Age:27
職業/Occupation:野瀬派 ポニョ
金曜日のシールドデッキでの成績と活躍したカードを教えてください。
8-0 《ゴブリンの突撃/Goblin Assault》と野瀬 恒二さんが強いと教えてくれたカード
現在、アラーラの断片のドラフトでもっとも過小評価されているカードはなんでしょう?
野瀬さんに聞かないとわかりません。
あなたがもっともドラフトしたいアーキタイプと、そのデッキで必要な主要コモンカードを重要な順に(ピック順位として)3枚教えてください。
赤黒 《ヴィティアのとげ刺し/Vithian Stinger》、《骨の粉砕/Bone Splinters》、《圧倒する雷/Resounding Thunder》
マジック以外で興味のある事柄をおしえてください。
野瀬さんの年齢
今年のPoYレースで誰かに賭けるとしたら、誰を選びますか?
野瀬さんに聞かないとわかりません。
マジックでの主な戦績を教えてください:
野瀬派。
マジック以外での主な業績を教えてください:
野瀬派。
■ギョーム・ワフォ=タパ/Guillaume Wafo-Tapa
ホームタウン/Hometown:Nantes
年齢/Age:27
職業/Occupation:マジック・プロプレイヤー
金曜日のシールドデッキでの成績と活躍したカードを教えてください。
7-1 《カルデラの乱暴者/Caldera Hellion》
現在、アラーラの断片のドラフトでもっとも過小評価されているカードはなんでしょう?
《急使の薬包/Courier’s Capsule》
あなたがもっともドラフトしたいアーキタイプと、そのデッキで必要な主要コモンカードを重要な順に(ピック順位として)3枚教えてください。
エスパー(青白黒)が大好きです。《聖域のガーゴイル/Sanctum Gargoyle》、《急使の薬包/Courier’s Capsule》、《処刑人の薬包/Executioner’s Capsule》の順にピックするイメージです。
マジック以外で興味のある事柄をおしえてください。
ファンタジー小説、テレビドラマ、日本のマンガ。
今年のPoYレースで誰かに賭けるとしたら、誰を選びますか?
明らかに中村 修平です。リードが大きい。
マジックでの主な戦績を教えてください:
2007プロツアー横浜優勝、2008プロツアークアラルンプールベスト8。
マジック以外での主な業績を教えてください:
とくにないと思います。
■三田村 和弥/Kazuya Mitamura
ホームタウン/Hometown:千葉
年齢/Age:28
職業/Occupation:学生
金曜日のシールドデッキでの成績と活躍したカードを教えてください。
6-1-1 《海辺の城塞/Seaside Citadel》
現在、アラーラの断片のドラフトでもっとも過小評価されているカードはなんでしょう?
《鼓声狩人/Drumhunter》
あなたがもっともドラフトしたいアーキタイプと、そのデッキで必要な主要コモンカードを重要な順に(ピック順位として)3枚教えてください。
赤緑 《ヴィティアのとげ刺し/Vithian Stinger》、《枝分かれの稲妻/Branching Bolt》、《圧倒する雷/Resounding Thunder》
マジック以外で興味のある事柄をおしえてください。
ニコニコ動画
今年のPoYレースで誰かに賭けるとしたら、誰を選びますか?
中村 修平
マジックでの主な戦績を教えてください:
プロツアーベストエイト2回、グランプリだと2回
マジック以外での主な業績を教えてください:
なし
■三原 槙仁/Makihito Mihara
ホームタウン/Hometown:千葉
年齢/Age:26
職業/Occupation:会社員
金曜日のシールドデッキでの成績と活躍したカードを教えてください。
8-0 《若き群れのドラゴン/Broodmate Dragon》
現在、アラーラの断片のドラフトでもっとも過小評価されているカードはなんでしょう?
《鼓声狩人/Drumhunter》
あなたがもっともドラフトしたいアーキタイプと、そのデッキで必要な主要コモンカードを重要な順に(ピック順位として)3枚教えてください。
ナヤ(赤緑白) 《ヴィティアのとげ刺し/Vithian Stinger》、《忘却の輪/Oblivion Ring》、《枝分かれの稲妻/Branching Bolt》
マジック以外で興味のある事柄をおしえてください。
読書
今年のPoYレースで誰かに賭けるとしたら、誰を選びますか?
ナカシュー(中村 修平)
マジックでの主な戦績を教えてください:
2006世界王者
マジック以外での主な業績を教えてください:
とくになし
■中島 主税/Chikara Nakajima
ホームタウン/Hometown:神奈川
年齢/Age:32
職業/Occupation:カメレオンクラブ古淵店でカードを販売しています
金曜日のシールドデッキでの成績と活躍したカードを教えてください。
6-1-1 《魂の火/Soul’s Fire》
現在、アラーラの断片のドラフトでもっとも過小評価されているカードはなんでしょう?
サイクリングつきクリーチャーたち
あなたがもっともドラフトしたいアーキタイプと、そのデッキで必要な主要コモンカードを重要な順に(ピック順位として)3枚教えてください。
ナヤ(赤緑白) 《ヴィティアのとげ刺し/Vithian Stinger》、《忘却の輪/Oblivion Ring》、《枝分かれの稲妻/Branching Bolt》
マジック以外で興味のある事柄をおしえてください。
小室さんの体重の推移
今年のPoYレースで誰かに賭けるとしたら、誰を選びますか?
ナックさん一択
マジックでの主な戦績を教えてください:
PTチャールストンTop4、前回のGP岡山でTop8
マジック以外での主な業績を教えてください:
(空欄)
■山本 明聖/Akimasa Yamamoto
ホームタウン/Hometown:和歌山
年齢/Age:24
職業/Occupation:FREE
金曜日のシールドデッキでの成績と活躍したカードを教えてください。
全勝 《猛きセロドン/Bull Cerodon》と《カルデラの乱暴者/Caldera Hellion》
現在、アラーラの断片のドラフトでもっとも過小評価されているカードはなんでしょう?
あまりよくわかりませんが、《後追いの呼び声/Call to Heel》あたりでしょうか? やたら遅くまで流れていましたし。
あなたがもっともドラフトしたいアーキタイプと、そのデッキで必要な主要コモンカードを重要な順に(ピック順位として)3枚教えてください。
エスパー(青白黒) 《苦悶のねじれ/Agony Warp》、《聖域のガーゴイル/Sanctum Gargoyle》、《処刑人の薬包/Executioner’s Capsule》
マジック以外で興味のある事柄をおしえてください。
お金が絡むこと
今年のPoYレースで誰かに賭けるとしたら、誰を選びますか?
わからないです。
マジックでの主な戦績を教えてください:
マナソースの大会で優勝!
マジック以外での主な業績を教えてください:
とくになし
■オリヴィエ・ルーエル/Olivier Ruel
ホームタウン/Hometown:Lille
年齢/Age:27
職業/Occupation:マジック・プロプレイヤー
金曜日のシールドデッキでの成績と活躍したカードを教えてください。
6-1-1 《戦誉の天使/Battlegrace Angel》!!
現在、アラーラの断片のドラフトでもっとも過小評価されているカードはなんでしょう?
コモン:《取り消し/Cancel》
アンコモン:《屍からの発生/Necrogenesis》
レア:《ケデレクトのリバイアサン/Kederekt Leviathan》
あなたがもっともドラフトしたいアーキタイプと、そのデッキで必要な主要コモンカードを重要な順に(ピック順位として)3枚教えてください。
白緑でタッチ青か赤。
白緑赤なら、1《野生のナカティル/Wild Nacatl》、2《忘却の輪/Oblivion Ring》、3《枝分かれの稲妻/Branching Bolt》の順。
白緑青なら、1《アクラサの従者/Akrasan Squire》、2《忘却の輪/Oblivion Ring》、3《天望の騎士/Knight of the Skyward Eye》の順。
マジック以外で興味のある事柄をおしえてください。
音楽とサッカー
今年のPoYレースで誰かに賭けるとしたら、誰を選びますか?
自分に。99%シュウヘイだろうが、大穴にかけたい性分なんだよね。それにこのGP岡山で優勝できたとしたら、おもしろくなるでしょ?
マジックでの主な戦績を教えてください:
グランプリTop8に25回、プロツアーTop8に5回、信下 淳との試合で通算1-0
マジック以外での主な業績を教えてください:
「ローマの神話」試験で20点満点のうち18.5点を獲得。
セミマラソンで2時間5分のタイム。
■池田 剛/Tsuyoshi Ikeda
ホームタウン/Hometown:福岡
年齢/Age:35
職業/Occupation:ファイアーボール経営
金曜日のシールドデッキでの成績と活躍したカードを教えてください。
8-0 三色タップインランド
現在、アラーラの断片のドラフトでもっとも過小評価されているカードはなんでしょう?
《血茨のなじり屋/Bloodthorn Taunter》
あなたがもっともドラフトしたいアーキタイプと、そのデッキで必要な主要コモンカードを重要な順に(ピック順位として)3枚教えてください。
赤緑なら《野生のナカティル/Wild Nacatl》、《マグマのしぶき/Magma Spray》、《枝分かれの稲妻/Branching Bolt》の順番。
白青なら《忘却の輪/Oblivion Ring》、《器用な決闘者/Deft Duelist》、《アクラサの守護者/Guardians of Akrasa》
マジック以外で興味のある事柄をおしえてください。
子供の成長
今年のPoYレースで誰かに賭けるとしたら、誰を選びますか?
ジェフ・ファン(超大穴)
マジックでの主な戦績を教えてください:
2000年度日本代表(堂山/小野田) プロツアーベストエイトに2回
マジック以外での主な業績を教えてください:
(カードショップ)ファイアーボール経営
Top 8 Decklists
by Event Coverage Staff
Guillaume Wafo-tapa
GP Okayama 08/Top 8
Makihito Mihara
GP Okayama 08/Top 8
Kazuya Mitamura
GP Okayama 08/Top 8
Chikara Nakajima
GP Okayama 08/Top 8
Tsuyoshi Ikeda
GP Okayama 08/Top 8
Olivier Ruel
GP Okayama 08/Top 8
Akimasa Yamamoto
GP Okayama 08/Top 8
Daisuke Muramatsu
GP Okayama 08/Top 8
Draft Report: 決勝ドラフトインプレッションレポート
by Daisuke Kawasaki
635人からついに8人まで絞られたグランプリ・岡山。
全員のプロツアートップ8合計進出回数が15回という非常に濃いメインバーによっておこなわれた決勝ドラフトが終了した。
ここでは、各人に、最後の3回戦をともに戦うであろう自身のデックのインプレッションをまとめてみた。
是非ともトップ8デックリストとあわせてごらんいただきたい。
1:山本 明聖(和歌山)
アーキタイプ:バント(青白緑)
初手で《冷静な天使/Stoic Angel》がとれたので、バントが出来ればいいなと思っていたのですが、逆回りでかなりバントのカードが取れたのでよかったです。
最後まで赤をタッチするか悩んだ事くらいですかね、気にしたのは。
デッキのできあがりぐらいは60%くらいですか...ふだんあまりドラフトが出来る環境が無いので、あまり得意じゃないんですよ、ドラフト。
2:中島 主税(神奈川)
アーキタイプ:ナヤ(白緑赤)タッチ青
トップ8入って気が抜けちゃったのか、今日3回やったドラフトの中で一番弱いデッキになっちゃいましたね。ランドがまったくとれなかったので1没も全然ありますね。
《巨大化/Giant Growth》系の呪文が多い割にクリーチャーが少ないような...でも《捕食者のドラゴン/Predator Dragon》がうまく活躍してくれれば...
3:三原 槙仁(千葉)
アーキタイプ:エスパー
いや、かなりいい感じですよ。勝てそうでいいです。
3パック目の1手目で《エーテリウムの天測儀/Etherium Astrolabe》が出てきてほしかったんですけど、どうせ一周してくるのがわかってて、安心して流せたのがよかったですね。
4:三田村 和弥(千葉)
アーキタイプ:白緑
もう、三原にはめられましたよ、どうせ三原はナヤ系のやってるんでしょ、全然回ってきませんでしたし。とりあえずWafo-tapaはどうせ《オベリスク》使ってるだろうから、《帰化/Naturalize》でたたき割って事故らせて勝ちます。
事故った相手に勝てるだけのパワーは一応ありますからね。
しかし、あけたパックが弱かった...初手が《天望の騎士/Knight of the Skyward Eye》でしたからね。
5:池田 剛(福岡)
アーキタイプ:ナヤ(白緑赤)+黒
いや、もう死にました...結構きついですよ。でも、取ったカードでやるしか無いですからね。カード足りないですけどね。
3パック目は火力が多く取れてうれしかったです。でも、ドラフト3回やって3回ともレアからスタートできてないんですよね...。
6:Olivier Ruel(フランス)
アーキタイプ:ナヤ(白緑赤)
Very Bad...クリーチャーが足りなすぎるよね。《骸骨化/Skeletonize》もクリーチャーとして換算したくなってしまうくらいだよ。
勝てる可能性は...40%くらいかな...ん?こういうの日本語では「きつい」っていうの?
7:村松 大輔(静岡)
アーキタイプ:ジャンド
理想通りのドラフトです。2手目で《ヴィティアのとげ刺し/Vithian Stinger》が流れてきたときに、やりたいと思っていた赤黒系をやらせてもらえるってわかりましたね。
《藻のガリアル/Algae Gharial》以外にも緑のカード増やしてもよかったんですけど...最終的に2ターン目のアクションを重視する事にしました。
8:Guillaume Wafo-tapa(フランス)
アーキタイプ:エスパー
2手目で《災いの砂時計/Scourglass》、3手目で《処刑人の薬包/Executioner’s Capsule》をピックできたんだけど、そのとき2回とも《聖域のガーゴイル/Sanctum Gargoyle》を流さなきゃ行けなかったのがつらかったなぁ。
でも、デッキは満足してるよ。(勝率はどれくらいかという質問に対して)それは難しい質問だね。
準々決勝: Olivier Ruel(フランス) vs. 中島 主税(神奈川)
by Daisuke Kawasaki
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中島 主税はふたつのグランプリ岡山で連続してベストエイト入賞を果たした。
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中島 主税(神奈川)が初めて開封したリバイズドのアンコモンは《セラの天使/
Serra Angel》だった。
同時にマジックをはじめた先輩のアンコモンは《センギアの吸血魔/Sengir Nosferatu》で、このふたつの「ボスキャラ」感から、ふたりはお互いが買ったパックから出た黒と白のカードを交換した。
中島は、この時から自分を白使いとキャラ立てる。
そんな中島が初めてプレミアトーナメントでトップ8に入賞したのは、第3回の東京大会であった。
そのときに中島が使用していたデッキは、《黒の万力/Black Vise》と《サバンナ・ライオン/Savannah Lions》に《稲妻/Lightning Bolt》が4枚ずつ入った赤白のビートダウンである。やっぱり、自分は白が似合う、そう中島当時考えた。
そして、ここで勝利した事によって、中島は競技マジックへとのめり込んでいく。
「マジックは世界とつながってるゲームだからね」と、初めてであった12年前に、当時高校生だった筆者に、大学生の中島が語っていたセリフが今でも忘れられない。いつかは、自分もプロツアーに参加して、そして世界の強豪と渡り合うのだと。
あれから、12年。
今、中島は、今年殿堂入りを決めている、世界を代表する強豪、Olivier Ruel(フランス)と戦うべく、この岡山の地でデックをシャッフルしている。
Game 1
先手のOlivierがマリガン。
後手の中島だが、1ターン目に《野生のナカティル/Wild Nacatl》をキャストするロケットスタート。
2ターン目には《山》をセットしてアタック...の前にうっかり《野生のナカティル》をレッドゾーンに送り込みかけるが、あわてて戻す。
これをよしとしないOlivierはジャッジを呼びアピールをするが、まだ手を離していなかったということで、ジャッジからは問題無いと判断され、Olivierは2点のダメージを。
しかし、ここで中島がキャストしたクリーチャーが...《ゴブリンの山岳民/Goblin Mountaineer》。
どちらにしろ《山》を用意しなければ行けないOlivierは、《ナヤの全景/Naya Panorama》から《山》をサーチしてきて少々渋い顔。
《野生のナカティル》を《ナヤのオベリスク/Obelisk of Naya》からの《マグマのしぶき/Magma Spray》で除去したOlivierだが、中島のトップが2匹目の《野生のナカティル》。
3枚目の土地を中島はおけない。
対するOlivierは《切り裂き隊の壊し屋/Rip-Clan Crasher》をキャストし、攻撃した後に、それを《茨団のヴィーアシーノ/Thorn-Thrash Viashino》で貪食し、4/4という強固な防御壁を用意する。
しかし、これは《野生のナカティル》をブロックしたところで《圧倒する咆哮/Resounding Roar》で除去されてしまう。
ここに来て、やっと《平地/Plains》をひき、土地がそろった中島は《エーテル宣誓会の法学者/Ethersworn Canonist》をキャスト、さらにブロックした《アクラサの守護者/Guardians of Akrasa》を《骸骨化/Skeletonize》で除去しつつ、攻め手を増やす。
クリーチャーの質に勝るOlivierだったが、数によってライフを減らされつづける。
なによりも、《ゴブリンの山岳民》が止まらない。
最後のライフを《ゴブリンの山岳民》に打ち込まれた《圧倒する咆哮/Resounding Roar》で削りきられてしまうと、Olivierは土地を片付けた。
中島 1-0 Olivier
そんな中島が初めてPTQを突破したのは、ウルザブロック限定構築でおこなわれた、プロツアーシカゴのPTQだった。
当時、渋谷のDCIトーナメントセンターでおこなわれていたこのPTQを、中島は緑単のストンピーで突破する。そして、この頃から中島は自分が緑キャラなのではないかと思い始める。
そういえば、浅原 晃(神奈川)や荒堀 和明(東京)と八王子四天王と呼ばれていた頃に突破したPTQ大阪も、林 智加良(東京)の構築した、緑に白と黒を加えたグッドスタッフであった。
なんにしろ、これによって、初めて世界への扉を開いた中島は、もっと練習を積むべく、八王子から渋谷への定期を購入し、そして、渋谷のDCIトーナメントセンターへと通うようになる。
一方では、八王子でのマジック仲間のために自分の家を開放し、そちらでも、夜を徹して練習をするようになる。そして、そこでも自身のプレイスキルを磨きつつ、中央で得た知識を地元へと還元していく。
この頃に中島の家に通っていたのが、浅原 晃(神奈川)や大澤 拓也(神奈川)であり、それが後の浅原連合に、そして、名古屋のコミュニティを巻き込んだいわゆる「マジック虎の穴」へと発展していく事になる。
この時のメンバーの活躍は、少し前のトーナメントシーンに詳しい方ならよくご存じだろう。
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26回目のグランプリ決勝ラウンドを戦うオリヴィエ・ルーエル
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Game 2
後手の中島が《アニマのドルイド/Druid of the Anima》をキャストし、Olivierも3ターン目に《ナヤのオベリスク》をキャストするという、お互いがマナ加速をする展開。
しかし、今度は中島はマナがフラッド気味になってしまう。
《アニマのドルイド》だけでビートダウンをする中島に対して、Olivierは《切り裂き隊の壊し屋》をキャストし《魂の火》で《アニマのドルイド》を除去しようとする。
これを《ナヤの魔除け/Naya Charm》で対応して《切り裂き隊の壊し屋》を除去する事で対処した中島。しかし、続いてひいた2枚目のクリーチャーが《ゴブリンの山岳民》。
対してOlivierは《長毛のソクター/Woolly Thoctar》をキャスト、さらに《エルフの幻想家/Elvish Visionary》を貪食しながらの《茨団のヴィーアシーノ》と、圧倒的にクロックで上回る。
だが、ここに来て中島はマナがフラッド気味だったのが功を奏す。
《長毛のソクター》をサイクリングでの《圧倒する咆哮》で討ち取ると、そこで引き込んできた《切り裂き隊の壊し屋》と《天空の先達》で一気にOlivierのライフを削りにかかる。
中島の小さいクリーチャーと、Olivierの《茨団のヴィーアシーノ》がダメージレースをおこない、Olivierのライフが2になり、中島のライフが8となる。
このままでは明らかに敗北してしまうのだが、手札がゼロのOlivier。解決策を求めて力を込めてカードをドローすると《茨団のヴィーアシーノ》でアタックする。中島のライフは4。
中島は、当然のごとく、すべてのクリーチャーでアタックするが、Olivierはまさかの《天使歌/Angelsong》。
コレにはギャラリーからも思わず声があがる。
しかし、中島は慌てず《ドラゴンの餌/Dragon Fodder》をキャスト。トランプルを持つ《茨団のヴィーアシーノ》だが、しかし中島は1点でもダメージを軽減すれば、ライフを守りきれるのだ。
Olivierのデックには、この状況を打破できるカードは、2枚。
《天空の先達/Welkin Guide》と《卓越の印章/Sigil of Distinction》。
このふたつを願ってOlivierはライブラリートップをプレイマットにたたきつける。
《ロウクスの突撃者/Rhox Charger》!
中島 2-0 Olivier
10年目に初めて参加したときには、参加する事自体が目的だったプロツアーだったが、回数を重ねるうちに、やはり中島には欲が出る。仲間がドンドンプロツアーで結果を残しはじめ、中島は感動して涙を流しつつも、やはり、欲が出る。
自分もいつかはプロツアーの日曜日で戦いたい。
そんな中島の願いが叶ったのが、プロツアーチャールストン。
チーム戦で行われたこのプロツアーで、中島は12年越しの願いを叶える。
好きな色ですらコロコロ変えてしまうほどの、飽き症な中島 主税。
そんな中島が、マジックに限って12年間やり続けた。
プロツアーに行きたい、トップ8に入りたい、そして今はグランプリで戴冠したいと考えているであろう。
中島が戴冠するべく、準決勝で戦う相手は、チャールストンでともに戦った三田村 和弥(千葉)である。
常に新しい目標を見つけ、モチベーションを維持し続けた中島。しかし、モチベーションを維持できた本当の理由は、別のところにある。
中島 「やめようとしてもやめられないんだよね...おもしろすぎて」
準々決勝: 三田村 和弥 (千葉) vs. ギョーム・ワフォ=タパ(フランス)
by Naoaki Umesaki
フランスからの刺客、ギョーム=ワフォタパ。
『時のらせん』ブロック限定構築戦で争われた『プロツアー横浜2007』決勝戦において、このマッチアップでも対峙している三田村を破ってプロツアー王者にも輝いている世界的強豪であり、今年も『プロツアークアラルンプール』においてTop8入賞と活躍を続けているプレイヤーだ。
今回の決勝ドラフトにおいては、戦略として最初から多色のコントロールデッキを目指してカードパワーを優先するピックをしていたそうで、「そこそこ満足」と本人も納得するデッキを完成させている。
対する三田村。 ドラフトしたのは、緑白の2色ビートダウン。デッキの安定を優先し、優秀火力である《圧倒する雷/Resounding Thunder》もタッチしないという徹底ぶりだ。
多色のパワーカード満載デッキ vs. 2色の綺麗に組んだビートダウンデッキ
三田村が勝利してリベンジ達成となるのか、ワフォタパが勝利して格付けランキング終了となるのか?
Game 1
先攻後攻の選択権を賭けたダイスロールは、ワフォタパが勝利。
普通、勝利した人は先攻を選ぶのだが、、
ワフォタパ 「後攻で!」
三田村 「予想通り、やっぱり後攻だよ(笑」
どうやら、三田村はドラフト前からワフォタパがエスパーか多色のコントロールチックなデッキを組んでくると予想していたようだ。
そして、期待を裏切らなかったワフォタパさんがドラフトしたのは、黒青赤白の多色コントロールデッキである。
先攻の三田村は初手のキープを宣言する。 後攻のワフォタパも、《災いの砂時計/Scourglass》《血流を飲む者/Vein Drinker》《アミーシャの口づけ/Kiss of the Amesha》《取り消し/Cancel》《バントのオベリスク/Obelisk of Bant》土地2枚という手札をキープしてゲームスタート。
《天望の騎士/Knight of the Skyward Eye》《魔力軟体/Manaplasm》と順調にクリーチャーを展開する三田村に対して、ワフォタパは《苦悶のねじれ/Agony Warp》で《魔力軟体》を除去して、《グリクシスのオベリスク/Obelisk of Grixis》をプレイ。
ワフォタパは何とかして三田村のビートダウンを止めたいところだが、三田村のクリーチャー展開は止まらず、《ヴァレロンに仕える者/Steward of Valeron》《洞窟のソクター/Cavern Thoctar》と後続が戦線に追加される。
好調な展開となっている三田村とは対照的に、土地が3枚でストップしてしまったワフォタパは自身のターンに《グリクシスの魔除け/Grixis Charm》で《天望の騎士》を除去するのだが、次の三田村のアタックでライフは5へと追い込まれ厳しい状態。
ワフォタパは《処刑人の薬包/Executioner’s Capsule》を場に出してターンを終了。三田村の《ヴァレロンに仕える者》《洞窟のソクター》のアタックに対応して、《処刑人の薬包》で《洞窟のソクター》を除去してこのターンは何とか凌いだと思いきや、三田村の手札からは《圧倒する咆哮》がプレイされ、ワフォタパのライフはぴったり0に。
第1ゲームは、ワフォタパがマナスクリューから回復する余裕を許さない速攻で三田村が勝利を収めた。
三田村 1-0 ワフォタパ
Game 2
やはり後攻を選択するワフォタパ。
《水膨れ虫/Blister Beetle》《苦悶のねじれ/Agony Warp》《肉袋の匪賊/Fleshbag Marauder》《火炎地のオーガ/Fire-Field Ogre》《エスパーの全景/Esper Panorama》《グリクシスの全景/Grixis Panorama》《平地》という初手をキープする。
先攻の三田村は、第1ゲームの勢いそのままに《ヴァレロンに仕える者》《天望の騎士》《クァーサルの伏兵》と最序盤から好調にビートダウンを展開。
ワフォタパの《肉袋の匪賊/Fleshbag Marauder》によって、《天望の騎士》を失うが、またも土地が3枚で止まっているワフォタパを一気に追い詰める。
何とかしたいワフォタパは自身のメインターンで《臓物を引きずる者/Viscera Dragger》サイクリング。《平地》を引き、《処刑人の薬包/Executioner’s Capsule》を出すのだが、三田村はすぐさまこの《処刑人の薬包》を《帰化/Naturalize》で破壊。
対策カードが刺さり、三田村のテンションが上がる。
三田村が《ガルガンチュアンの贈り物/Gift of the Gargantuan》で《森》《洞窟のソクター》を手に入れ、《トーパの苦行者/Topan Ascetic》が戦線に追加されると、もうどうにもならないとワフォタパは三田村に手を差し伸べた。
三田村 2-0 ワフォタパ
三田村 「カードが足りないのも理由の一つだけど、初戦でワフォタパと当たるからメインから《帰化》入れてたんだよ! 刺さったー!」
試合開始前、ワフォタパはコントロール系のデッキだと予想が当たって嬉しいと話していたが、そういうことだったのか。
Result: 三田村 和弥 Win!
準決勝: 三田村 和弥(千葉)vs.中島 主税(神奈川)
by Daisuke Kawasaki
有田 「D-25で今回トップ残ってないのおれだけやん」
中島 主税(神奈川)と三田村 和弥(千葉)が初めて日曜日を経験したプロツアーは、一昨年おこなわれたチャールストンである。そう、ふたりは、プロツアー日曜日組としては同期なのである。
それは、当たり前と言えば当たり前の話で、なんといってもふたりは同じく「D-25」というチームでともに戦い、ともに日曜日に進出したのだから。
この時に、ふたりとともにチームを組んでいたのが、冒頭でセリフを引用した有田 隆一(千葉)である。
当時すでにプロツアーの日曜日を、しかも複数経験していた有田だっただけに、国際的にはこの「D-25」というチームは有田のワンマンチームとしてとらえられていた。
だが、翌年の横浜で三田村はそうではないことを証明してみせる。
Game 1
試合開始前に中島が三田村に声をかける。
中島 「グッドラック!」
首を振る三田村。
中島 「ノーグッドラック?!」
大きく頷く三田村。
その希望通りに中島はマリガンをする。
しかし、マリガン後のハンドは《野生のナカティル/Wild Nacatl》からスタートできるもの。
一方の三田村も、白マナのない初手を小考するが、結果これをキープ。2ターン目にはきっちりと《天望の騎士/Knight of the Skyward Eye》をキャストする。
さらに3ターン目に《宮廷の射手/Court Archers》をキャスト。《平地/Plains》どころか、3枚目の土地すら引けない中島。
その機に乗じて三田村は《魔力軟体/Manaplasm》を場に追加し、中島の《野生のナカティル/Wild Nacatl》のアタックに対応して《クァーサルの伏兵/Qasali Ambusher》をマナをかけずに送り出す。
これによって4/4になった《魔力軟体》のブロックは《圧倒する咆哮/Resounding Roar》で退けた中島だったが、総マナ数の違いによる展開力の差を覆す事は出来なかった。
有田 「3本連続で事故で勝ってるで」
三田村 1-0 中島
そう、有田がいうように、三田村は、準々決勝のゲームを2本とも、実質的には対戦相手の事故で勝利している。
そこで対戦した相手が、プロツアー横浜チャンピオンであるGuillaume Wafo-tapa(フランス)である。
Wafo-tapaが戴冠したプロツアー横浜で、決勝戦を戦った相手が、何を隠そう、三田村なのである。
ここで、二回目の日曜日を経験する事で、三田村は世界的にも強豪として認知される事となる。たとえば、インヴィテーショナルの投票リストに名前を連ねるくらいには、国際的に名前を認知される事になる。
というわけで、三田村はプロツアー横浜でのリベンジを、この岡山の地で一応は果たしたという事になる。
相手の事故によって?
いや、それは違うと明言できるだろう。三田村は、自身のカードプールが弱かった事から、もともと戦略のストックとして持っていた「2色ドラフト」を実践し、自身の事故率をさげ、この事故が起きやすいと言われるアラーラのリミテッド環境を逆手にとったデックを作り上げたのだ。
事故に乗じるだけの布石を、三田村はきちんと用意していたのである。
三田村 「事故った相手に勝てるくらいのパワーはありますよ、このデッキは」
Game 2
中島 「なんだよこれぇ...」
赤マナがでない土地に、《切り裂き隊の壊し屋》《捕食者のドラゴン/Predator Dragon》という初手をみて、思わず声を上げる中島。
三田村 「3色で組むからだよ」
結局中島はマリガン。
後手の三田村が1ターン目に《イラクサの歩哨/Nettle Sentinel》をキャストすると、中島も返しで《ドラゴンの餌/Dragon Fodder》。
そして、これを《雷団の古老/Thunder-Thrash Elder》で2体とも貪食し、3ターン目になんと7/7の怪物を送り出す。
2体の《ヴァレロンに仕える者》と《天望の騎士》を並べた三田村ではあったが、《バントの戦闘魔道士/Bant Battlemage》によるトランプル付加と、《魂の火/Soul’s Fire》できっちりとライフを削りきられてしまったのだった。
三田村 1-1 中島
だが、三田村が国内のプレミアイベントで、明確に意識されるようになったのは、むしろ横浜以降での活躍だろう。
2007年の日本選手権ではトップ8に入賞し、今年の頭におこなわれたグランプリ静岡でもトップ8に入賞している。
2年連続で日本選手権に入賞し、グランプリを2連覇した高橋 優太(東京)の陰に隠れがちではあるが、このアベレージでの成績は明らかに高い数字であるといえるだろう。
だが、筆者が三田村で注目するのは、むしろ、そのプレイスキルの高さと、理論構築能力の高さである。
プロツアー横浜で敗北した時の「ミスしたら負けるゲームなんですよ、マジックは」というセリフが象徴的であるが、三田村は「結果論でなくミスを明確に出来る」プレイヤーなのである。
それは、自身の中にあるマジック理論の強さの証左であろう。
Game 3
後手の中島が2ターン目に《エーテル宣誓会の法学者/
Ethersworn Canonist》をキャストすると、三田村は《宮廷の射手/
Court Archers》で返す。
これがブロックしたところで《マグマのしぶき/Magma Spray》によって除去されるものの、三田村は続けて《ヴァレロンに仕える者》を場に追加する。
しかし、実は手札が土地以外に呪文1枚しかない中島。《火山流埋め/Volcanic Submersion》をサイクリングしてひいてきたカードも土地であったため、首をひねりながらターンを返す。
しかし、一方の三田村も軽いカードを引いていない状況であり、お互いにターンを返しあうゲームに。
中島は《領土を滅ぼすもの/Realm Razer》をひいてくるが、マナが足りず、キャストできない。
一方の三田村は、先手の利と《ヴァレロンに仕える者》のマナ加速で早くも《鋤引きの耕し獣/Yoked Plowbeast》をキャストする。
これでは《領土を滅ぼすもの》をキャストできない中島。
《エーテル宣誓会の法学者》を三田村がブロックしたところで《ナヤの魔除け/Naya Charm》を打ち込み、《バントの戦闘魔道士/Bant Battlemage》を追加。なんとか《領土を滅ぼすもの/Realm Razer》をキャストできる機会を求める。
だが、三田村の手札からは、2体目の《鋤引きの耕し獣》。
三田村 2-1 中島
ゲーム終了後に、中島は、自分のプレイングを振り返る。
中島 「普通に考えれば、《ヴァレロンに仕える者》含めて6マナある状態でなにも出せなかったんだから《ナヤの魔除け》で除去して次のターンも6マナにすれば、みたむー(三田村)は何も出来なくて、安心して《領土を滅ぼすもの》をキャスト出来たに決まってるよね...普段はそれぐらいできるのになんでできなかったんだろう」
頭をひねる中島。
たしかにフィーチャリングの席は、多くのプレイヤーの判断を狂わせる。
だが、それ以上に三田村とのマッチアップは多くのプレイヤーの判断を狂わせる。
なぜなら、三田村はただマジックをプレイするのではなく、自身の作り出した世界に対戦相手を引き込んでしまうのだ。対戦相手はわかっていても、三田村に魅せられて、そしてつられてしまうのである。
そうやって三田村に演出されたゲームは、多くの場合、予想外の展開を作り出し、そしてギャラリーを湧かせる。
三田村は、優れたマジックプレイヤーであるが、それ以上に、優れたエンターティナーなのだ。
準決勝: 三原 槙仁(千葉) vs. 池田 剛(福岡)
by Naoaki Umesaki
三原 「上席の中島さんがナヤをやるだろうから、青黒を中心としたピックをして、エスパーかグリクシスに行こうと思ってました」
ドラフト前にしていた予想通り、中島はナヤをドラフトしており、三原はエスパーをドラフトすることになった。結果、《エーテリウムの彫刻家》などの不純物も混じってはいるが、本人曰く「中々に強力なデッキ」に仕上がったようだ。
『GP神戸』に続いて連続でTop8進出している実力者である池田 剛 vs. 2006年度世界王者の三原。
決勝戦に駒を進められるのは、どっちだ?
Game 1
ダイスロールの結果、三原が先攻。
2ターン目に《急使の薬包/Courier’s Capsule》をプレイ、次のターンには能力でドローと動き、続けて《塔のガーゴイル/Tower Gargoyle》《骸骨のカターリ/Skeletal Kathari》と飛行クリーチャーを展開する。
後攻の池田が《宮廷の射手/Court Archers》《ロウクスの突撃者/Rhox Charger》と展開して、上下すれ違いのダメージレースが始まった。
賛美の支援を受けた池田の《ロウクスの突撃者》が5点のダメージクロックを刻み、三原の飛行クリーチャー2体が7点のダメージクロックを刻む。
そして三原は6マナ目となる土地を置いたターン、《聖域のガーゴイル/Sanctum Gargoyle》をプレイして能力によって《急使の薬包》を墓地から回収するのだが、回収した《急使の薬包》をプレイせずに2マナ残してエンドを宣言する。
返すターン、池田は《ロウクスの突撃者》によるアタックを行い、《不治のオーガ/Incurable Ogre》を戦線に追加するのだが、エンドステップに《臓物を引きずる者/Viscera Dragger》サイクリング。
そして、先ほどサイクリング《臓物を引きずる者》を蘇生して《宮廷の射手》を対象に《骨の粉砕/Bone Splinters》!
池田 「全タップで」
三原 「あと1マナ~」
冷静に《ナヤの魔除け/Naya Charm》をフルタップでプレイした池田に対し、三原が上機嫌にプレイしたのは《呪文摘み/Spell Snip》。
この応酬を制した三原がダメージレースに勝利した。
三原 1-0 池田
1日目の取材で浅原が「世間の評価は低いみたいけど、《呪文摘み》は出来る子」と語っていたが、この試合も含めて、『グランプリ岡山』2日目では《呪文摘み》が活躍している試合が時々みられた。効果を発揮する状況が極めて限られるスペルだが、サイクリングを持っているため無駄にならないことを考えると、実はやり手なカードなのかもしれない。
Game 2
三原は、1ターン目にサイドインした《死を出迎える者/
Deathgreeter》、2ターン目は《潮の虚ろの大梟/
Tidehollow Strix》とクリーチャーを展開。
池田のファーストアクションは《宮廷の射手》。これに対して三原は《潮の虚ろの大梟》でアタックして、池田が《宮廷の射手》でブロックして相打ちとなるのだが、三原は《死を出迎える者》によって2点のゲインライフ。 このライフゲインに後々地味に効いてきそうな感じだ。
第4ターン、池田は2枚目となる《宮廷の射手》をプレイして、三原は《塔のガーゴイル》。
池田はサイドインした《帰化》ですぐさま《塔のガーゴイル》を破壊するのだが、返しのターンに三原は2枚目の《塔のガーゴイル》と攻め手を切らさない。
池田が《熊手爪のガルガンチュアン/Rakeclaw Gargantuan》をプレイして、1ゲーム目と同じような上下ですれ違うダメージレースが始まった。
池田は続くターンに《不治のオーガ/Incurable Ogre》を戦線に追加。手札が全て土地の三原は芳しくない状況となったが、次のドローで《エスパーの戦闘魔道士/Esper Battlemage》を引いて状況解決。
三原は《熊手爪のガルガンチュアン》のアタックを受け、残るライフが9。
池田は《塔のガーゴイル》のアタックを受け、残るライフが6。
その後、三原は引いてきた《エーテリウムの彫刻家》を出し、《熊手爪のガルガンチュアン》のアタックに対してはこれでブロックして《死を出迎える者》で1点ゲインライフ。 更に、《エスパーの戦闘魔道士》で《不治のオーガ》を殺して1点ゲインライフ。《死を出迎える者》がライフレースにおいて大きな余裕を三原に与える。
《エスパーの戦闘魔道士》が大暴れして池田の場が《宮廷の射手/Court Archers》だけとなると、三原は《塔のガーゴイル》と《エスパーの戦闘魔道士》の2体でアタックを開始する。
池田が《宮廷の射手/Court Archers》で《エスパーの戦闘魔道士》をブロックするというターンが数ターン続くのだが、両者の手札は全て土地。
お互い不運にもマナフラットとなる試合だったが、三原が《エスパーの戦闘魔道士》と《死を出迎える者》によってゲームを制した。
三原 2-0 池田
第1ゲームの《呪文摘み》に続いて、第2ゲームの《死を出迎える者》。現在は世間の評価があまり高くないカード達を活躍させて勝利を引き寄せた三原。
三原 「《死を出迎える者/Deathgreeter》は強いカードではないけど、相手のデッキによっては渋く活躍するナイスカードですね。《呪文摘み/Spell Snip》は普通に強いでしょ。」
Result : 三原 槙仁 Win!
決勝: 三原 槙仁(千葉) vs. 三田村 和弥(千葉)
by Daisuke Kawasaki
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千葉を代表する強豪プレインズウォーカー、三田村 和弥
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このグランプリ・岡山が終了すると、日本国内で残されたプレミアイベントは年末に行われるThe FinalsとThe Limitsのみとなる。
だからといって、今年一年間を振り返るのは早すぎるだろう。
でも仮に、今年一年間を振り返るとしたら、どんなトピックが思い浮かぶだろうか。
中村 修平(大阪)と齋藤 友晴(東京)のふたりが牽引するPlayer of the Yearレースだろうか。
それとも、高橋 優太(東京)による国内グランプリ2連覇だろうか。
はたまた、大礒 正嗣(長野)が待望の日本チャンピオンになったことだろうか。
これらの華々しい戦果の陰で、地味にといっては何だが、着実に成績を残してきたコミュニティがある。
それが千葉コミュニティである。
筆者は、時に「魔界」と千葉コミュニティのことを揶揄するが、それぐらいに今シーズンの千葉コミュニティの躍進には得体の知れなさがあった。
Game 1
後手の三田村が《アクラサの従者/Akrasan Squire》をキャスト。
これに対して、三原は2ターン目に《潮の虚ろの漕ぎ手/Tidehollow Sculler》をキャストし、《ナヤの戦闘魔道士/Naya Battlemage》をリムーブする。
そして、手札を確認してある状態で、三原は《潮の虚ろの漕ぎ手》で攻撃する。
すると、三田村の手札からは、前のターンに確認したときにはたしかに無かった《クァーサルの伏兵/Qasali Ambusher》が!
会場からは口々に「三田村マジックだ...」という声が聞こえてくる。
三原 「やべぇ、涙出てきた...」
泣いているわけにも行かない三原。《エスパーの戦闘魔道士》をキャストしてターンを終了する。
三田村 「やべぇ...カードパワーで負けそう」
単純なカードパワーでは負けている三田村だが、とにもかくにも《ナヤの戦闘魔道士》をキャストする。
三原がキャストした《潮の虚ろの大梟/Tidehollow Strix》が《クァーサルの伏兵》と相打ち、三原は土地が止まってしまうのだが、やはりカードパワーに勝る《塔のガーゴイル/Tower Gargoyle》をキャストする。
しかし、順調にマナが伸びている三田村は、上のマナ域なら勝負になるぞとばかりに《洞窟のソクター/Cavern Thoctar》をキャストする。
《塔のガーゴイル》は《ナヤの戦闘魔道士》が、《洞窟のソクター》は《エスパーの戦闘魔道士》がそれぞれ押しとどめている状況。
三田村は《天望の騎士/Knight of the Skyward Eye》を追加するが、三原はさらに《くぐつの妖術師/Puppet Conjurer》を追加した為、状況はまったく変化しない。
この状況をさきに打破したのは三原の《エーテリウムの天測儀/Etherium Astrolabe》。これと《くぐつの妖術師》の生み出すホムンクルス・トークンのコンボが三原に圧倒的なアドバンテージを与える。
だが、三原はマナが不自由である事を失念していた。
《潮の虚ろの大梟》を《聖域のガーゴイル》で回収し《骨の粉砕/Bone Splinters》をキャストすると、残ったマナはたったの1マナ。
《エスパーの戦闘魔道士》も《くぐつの妖術師》もマナを必要とする為、このままでは三田村のクリーチャーを1体しかとめる事が出来ない。
しかし、三原のライフは7。そして、三田村がコントロールするのは《ヴァレロンに仕える者》と、《洞窟のソクター》《天望の騎士》なのだ。つまり、2体とめなければ、三原は自身のライフを守りきれない。
仕方なく《エスパーの戦闘魔道士》をブロッカーとして使い捨てる三原。
これによって、三原のライフは2へ。
しかし、三田村の反撃に目があったのはここまでだった。
すでにアドバンテージエンジンを完成させている上に、エスパーパーツに恵まれている三原のデック。
三田村は自信の予言通りの結果を受け入れるしか無かったのだった。
三原 1-0 三田村
グランプリ静岡では、三田村と増野 良輔(千葉)が準々決勝を戦い、そして、この時の三田村の「決まり手はマナフラッドとマナスクリューでしたね」というセリフは、ちょっとした流行語となった。
グランプリ神戸では、高橋と決勝を高木 隆之(千葉)が戦った。
そして、ついには、夏におこなわれたグランプリマニラで、菅谷 裕信(千葉)が八十岡 翔太(神奈川)をたおし、千葉へとタイトルを持ち帰ったのである。
さらに、千葉の躍進は続き、仙波 恒太郎(千葉)と三原のふたりが日本選手権ではトップ8に入賞している。さらに言えば、サイドイベントであるオープンスタンダードイベントまで、秋山 貴志(千葉)が優勝しているのだ。
そう、今年のプレミアイベントのすべてにおいて、千葉コミュニティのプレイヤーが入賞を果たしているのである。
そして、ついに、今年最後の国内グランプリを、三田村 和弥(千葉)と三原 槙仁(千葉)というふたりのプレイヤーが戦っているのである。
Game 2
準々決勝の対戦相手のWafo-tapaがエスパーであると想定して、多めにピックした《祓い士の薬包/Dispeller’s Capsule》が三原の選択肢を大きく狭める。
そして、その間に、三田村は《魔力軟体/Manaplasm》をキャスト、《宮廷の射手/Court Archers》《神触れ/Godtoucher》とキャストし続ける事で、三原のライフを一気に削る。
三原 「うーわ、オレ、アレ(《魔力軟体》)に負けるの?」
だが、マナが伸び始めた三原は、だんだんと余裕を持ち始める。
まずは、《くぐつの妖術師/Puppet Conjurer》をキャストし、《骨の粉砕/Bone Splinters》で《魔力軟体》を除去する。
そして、その《くぐつの妖術師》を《聖域のガーゴイル/Sanctum Gargoyle》で回収し、三田村の攻撃を《聖域のガーゴイル》でチャンプブロック。そして2枚目の《聖域のガーゴイル》で《聖域のガーゴイル》を回収...とこの時点で三田村は完全に戦意を喪失する。
三田村 「デッキ強すぎるよ...」
三原 「もじもじしはじめた?」
もはや投了したくてしょうがない三田村だが、ギャラリーがそれを許さない。
秋山 「せめて、もっとドラマティックなシーンで投了しましょうよ!」
という秋山のメッセージになんとか応えたい三田村。
だが、いかに三田村ほどのエンターティナーであっても、これ以上の投了シーンを演出する事はできないのだった。
三原 2-0 三田村
先ほどの千葉勢の今年の戦績を列挙した中に、ひとつ疑問を感じた方もいたのではないだろうか。
そう、千葉コミュニティとして、菅谷のグランプリマニラ戴冠を最初のタイトルと語った。
だが、三原がそれよりも先に世界選手権で優勝しているではないかと。
その意見は半分正解で半分間違いである。
なぜなら、当時、三原はまだ千葉コミュニティの人間ではなかったから。
世界王者となり、「魔王」と呼ばれるようになった三原が、「魔界」千葉にきたのは、今年になってからだ。
そして、そのことと、今年の千葉勢の躍進は決して無縁ではない。
宮坂 健がトーナメントを開催し、三田村と有田が出会い、中心となっていた千葉コミュニティに、三原が化学反応を起こした。
これは決して筆者の主観ではない。と、千葉の人間は皆同意してくれるはずだ。
なぜなら、決勝戦をみまもる千葉コミュニティのプレイヤーたちが、三原にこんなに熱く拍手を送っているのだから。
おめでとう、三原 槙仁。